ペットに関わる社会課題を
みんなのものに
日本で保健所や動物愛護センターに引き取られる犬猫は年間約17万6千頭。そのうち迷子や所有者不明は13万9千頭で、12万8千頭が殺処分などで命を失っている(環境省調べ・平成25年度)。迷子になるペットの数を減らせば、殺処分される数も減らすことができる。そんな思いで生まれたのが迷子犬発見アプリ「FINDOG」だ。半径6kmのアプリ保有者に迷子犬の情報を知らせることができ、アプリ所有者は目撃情報などをアプリを通じて飼い主にフィードバックできる。
開発したのは、フロンテッジ ソリューション本部 コミュニケーションデザイナー 大川洋平さんだ。同部では、広告の未来を示すような自主開発案件を事業化していくことに取り組んでおり、「FINDOG」開発もその一環だ。「犬に関わる問題は、日常的なレベルから社会的なレベルまで、それこそフンの後始末から殺処分までさまざまです。せっかく取り組むのなら命に関わる問題に取り組みたい。ただ、『殺処分』を一番に謳うと、一部の活動家の範囲内にとどまってしまう可能性がある。より多くの人の関心事にできるよう、『迷い犬』をテーマとしました」。
大の犬好きを自負する大川さんは、これまでTwitterでよく「迷い犬情報」を目にしていた。「犬関係のニュースに反応する人は多く …