アイデアとは新しい組み合わせである
『アイデアのつくり方』(CCCメディアハウス)を初めて手にしたのは、美大受験の予備校に通っていたとき。同じ予備校で尊敬していた友人に。この本いいよ」と薦められたのがきっかけです。その友だちはアートやデザインに詳しいだけではなく、流行の半歩先を颯爽と走っているような人。感度が高く知的で、今から30年以上前に「デザインは表層的なものではなく、経済も動かす」といった話をしていたほどです。そんな友人がすすめるなら間違いないだろうと、買ってみました。
デザインの見方
小学2年生のとき、骨折をして入院をしました。そのとき、お見舞いに来た人からもらったのが、「機動戦士ガンダム」のプラモデル、いわゆるガンプラです。それをもらったことで、僕は初めてガンダムの存在を知り、以来ファンになりました。退院後、しばらくしてから父が「絵を描いているおじさんに会いに行こう」と僕を連れ出したんです。そのとき初めて会ったのが、石橋謙一さんという親戚のおじさん。実はこのおじさんは、バンダイから発売されていたガンダムのプラモデルの箱絵を描いていた人だったんです。ガンプラは当時、子供から大人まではまっていた玩具。これまでも親戚の集まりなどで顔を合わせたことはあったようですが、とてもシャイなおじさんで、話をしたことがなかったし、顔も覚えていなかった。自分の親戚にそんな人がいたことにも驚きました。
ガンプラにはいろいろなシリーズがあるのですが …