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クリエイターの視点

地元の人たちが面白いと思える仕組みをどうつくるか

日下慶太(電通関西支社)

「買わんでええから見にきてや」というキャッチフレーズで始まった商店街活性化のポスター展。現在までに大阪の3つの商店街で開催されている。この企画を進めてきた日下慶太さんは「ポスターだけ貼っても地域活性にはつながらない」という。

01~03 これまでに展開されたポスター展より。
3月1日まで大阪 伊丹西台でポスター展を開催中。ここでは200枚ものポスターを展示。期間中には人気投票などさまざまなイベントも実施している。

押しかけでポスターをつくる

ことの始まりは、2012年5月に大阪市浪速区の新世界市場で開催したアートフェス「セルフ祭」です。街おこしのためにアートや音楽で商店街を盛り上げるイベントを企画し、僕も写真家として(会社とは関係なく)参加しました。イベント開催中は盛り上がったものの、終わった後は人がいない、売上も伸びない、寂しい商店街に戻ってしまいました。そのときに一過性のイベントではなく、後々まで残るものをつくらなくてはと思い、あらためて商店街を盛り上げる施策を友人たちと考え始めました。

まずアーティストのメンバーが商店街の空き店舗に住み、近隣の人に挨拶をすることから始めました。掃除をしたり、配達を手伝う中で、少しずつ商店街の人たちとの距離が縮まってきた。会社員の自分はそこには参加できず、じゃあ何ができるのかと考えたときに、思い浮かんだのがポスターをつくること。当時、会社で若手の研修担当だったこともあり …

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