グッドデザイン金賞に選ばれた「月刊誌 東北食べる通信」は、地方の生産者と都市に住む生活者間の断絶を解消し、双方に継続的なつながりをもたらすために創刊した世界で初めての食べる月刊情報誌。毎号、東北の熱心な生産者にクローズアップし、生産者が作った食材を付録として会員宅に届けている。
世なおしは、食なおし
NPO法人東北開墾は、東北6県の食材をテーマに年12回、会員限定のペーパーマガジンを2013年より発行している(D4タブロイドサイズ16P/会費月額1980円)。完熟牡蠣、だだちゃ豆、天然蕨(わらび)など特集で紹介した農家や漁師の手による旬の食材がセットで同梱され、毎月会員宅に届けられる。
冬といえば牡蠣が美味しい季節だが、それを獲る漁師は過酷な状況にある。朝起きて夕方まで殻を剥いても1粒10円で仲卸業者に買い叩かれる。従来の漁協任せの販売では限界があった。衰退が止まらない日本の農・水産業と、それを重大な問題と受け止めず飽食に明け暮れる都市部の人びと。生産者と都市部の生活者の間につながりを取り戻すことが ...