2014年12月18日、東京・筑波大学附属桐が丘特別支援学校でクリスマスコンサートが開催された。この日、PTAや小学生を中心とした生徒たちのコーラスに続き、ピアノを演奏したのが同校高等部2年の沼尻光太くん。彼が演奏した方法とは…?
医療・特別支援分野で活用
その日、沼尻くんは「もろびとこぞりて」と「きよしこの夜」を演奏。小学校の生徒と、PTAコーラス部が、それにあわせて合唱をした。その光景は、どこの学校でも行われているクリスマスコンサート。ほかのコンサートと唯一違ったのは、脊髄性筋萎縮症である沼尻くんが手や腕を使わずに、目線だけでピアノを演奏したことである。
沼尻くんの演奏に使われたのは、視線追跡型ヘッドマウントディスプレイ『FOVE』の技術を使用したユニバーサルピアノシステム「Eye Play the Piano」。いわば「目で演奏するピアノ」だ。具体的には、『FOVE』に搭載された視線追跡機能を使い …