包む目的が機能美を生む考え方のヒント
日本の伝統的なパッケージを集めた写真集『HIDEYUKI OKA HOW TO WRAP 5 MORE EGGS』(John Weatherhill) と出会ったのは私が30歳の頃。当時働いていたデザイン会社、ドラフトのライブラリーで、パッケージ関連の資料を探していたとき目に留まり、手に取ったのが最初だったと思います。
デザインの見方
多摩美術大学3年生の頃、大学のあるJR八王子駅の駅構内にフォーマルウェアの老舗カインドウェアのポスターが貼ってありました。現在は現代美術家として活動されているサイトウ・マコトさんが手がけたこのグラフィックは、遠く離れた距離から見てももの凄くインパクトがあり、引き寄せられるようにこのポスターへと近づいていったこと、そこで長い時間そのビジュアルに釘付けになったことを今でもはっきりと覚えています。
日本のデザイン史上でも突き抜けていた80年代から90年代。日比野克彦さん、井上嗣也さん、戸田正寿さんらの個性的なグラフィックが鮮やかに街を彩っていました。なかでも憧れの一人が異端派のグラフィックデザイナー、サイトウ・マコトさんです。過激・奇抜な描写とそのアグレッシブな姿勢に興味を惹かれ ...