ブレーンのカバーを飾るのは、世界の先端を行くクリエイターたちの作品。「BRAIN’S BRAIN」では、「HAPPY CREATION」をテーマに彼らが制作したビジュアルとオフィスや仕事を紹介していきます。2月号の表紙をデザインしてくれたのは、スイス・ルツェンを拠点とするエーリヒ・ブレッヒビュールさんです。
――表紙のアイデアについて教えてください。
“HAPPY CREATION”というテーマを聞いたとき、“Happy”を象徴する漢字を作りたいと思ったんです。漢字をどう組みたてればよいのか、どうすればうまく表現できるか、方法を模索しました。そこで私は自分が子どもの頃に遊んでいたスイスの組み立て式のおもちゃ“ストッキーズ”を思い出し、この金属製のおもちゃで漢字をつくってみました。
――そのアイデアはどのように生まれましたか。
“HAPPY CREATION”について、たくさんのことを考えました。これは自分にとって初めてつくる日本の雑誌の表紙でとても大事なことだったから、日本語のタイポグラフィを使いたかった。いろいろ探しているときに「Happy」を意味する「幸」の漢字を見つけて、これは非常にグラフィカルで表紙に使うのにふさわしい強さがあると思いました。
――日本の広告とデザインについてどう思いますか。
日本のデザインは自分にとって重要なインスピレーションになっています。日本のデザイナーはとてもセンスがよく、どのポスターも構成が素晴らしいです。
Erich Brechbühl
Q1. What is the idea for this cover?
Regarding the theme “Happy Creation” I wanted to “create” the Kanji symbol for “Happy”. It looked for me very constructed,so I searched for a nice visualisation for that.So I looked deep into my childhood when I played with the swiss construction toys “Stockys”. So I decided to use these metal toys constructing the Kanjl.
Q2. What made you come up with the idea?
I made a lot of thoughts about “Happy Creation”. Because it’s my fi rst cover for a Japanese magazine I really wanted to use Japanese typography. When I saw the Kanji symbol for “Happy” I thought, this is a strong graphical element for a cover.
Q3. What do you think of Japanese advertisement and design?
Japanese design is for me an important inspiration. I really like how many japanese designers have a good sensibility about the composition of posters.
(Erich Brechbühl)エーリヒ・ブレッヒビュール1977年10月3日生まれ。スイスのセンパックに育つ。1990年ショートフィルムプロダクションおよび文化イベント協会である“ミックス・ピクチャーズ基金”のもと、デザイン活動を開始した。ルツェルンでタイポグラフィを学んだ後、ヴィリザウのニコラス・トロクスラーのスタジオにて見習いを始める。その後、ベルリンのメタデザインにてインターンシップでドイツに移住。ルツェルンに戻り、自身のグラフィックデザインスタジオMIXERを立ち上げる。2007年よりアライアンス・グラフィック・インターナショナル(AGI)所属。2009年、ローザンヌのポスターフェスティバル“ウェルトフォーマット”共同で立ち上げた。これまでの主な受賞に、ドゥ・プリ・スイス・ポスターアワード金の蜂賞(2008)、モスクワ国際デザイン(2012)、TDC賞(2013)、インターナショナル・ビエンナーレ・オブ・シアターポスターズ、インターナショナルビエンナーレ オブシアターポスターズ ジェシュフ、ポーランド(2013)、台湾インターナショナルポスターデザインアワード(2013)、グラフィアタイパニ アアトマプリ、ラハティ トリエンナーレ フィンランド(2014)など。 |