クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に生かしているのか。第70回目は、イラストレーターであり、展示活動にも力をいれている小田島等さんが登場。自身の仕事や人生に影響を受けた本について聞いた。
『ロックの美術館』
楠見清(著)
(シンコーミュージック)
楠見清さんは、尊敬する美術評論家の一人。僕は、若い頃から楠見さんのテキストに目を通しています。僕のデザイン作品集にも寄稿して頂いており、そんな間柄であります。一読して「この人、若者(「心の」も含む)の味方!」となってしまう文体が軽やかでイイんですよね。「評論家」という肩書きがついてしまうと、何か堅苦しい事を書いてるのかと思いきや全然そうではなく、音楽/ロック/アート/カルチャー全般大好きな近所の兄さんが、大人モードで執筆をしてくれている、と言った方が似合う雰囲気です。例えば、こんな内容がある。The Whoのギタリスト、ピート・タウンゼントの、かの有名なギター破壊芸、あれ、もしかすると ...