IDEA AND CREATIVITY
クリエイティブの専門メディア

           

ニュークリエイター

状況が生む映像を、撮り続けたい

五十嵐耕平

自身の監督作品が、2014年に世界的な映画祭「ロカルノ国際映画祭」の新鋭監督部門にノミネートされた五十嵐耕平さん。世界から高い評価を得ながらも、「映画監督になりたいと思ったことはない」と語る。

01 「息を殺して」
東京藝術大学 大学院映像研究科 監督領域の修了作品。
工場の夜勤でゲームばかりしている友達の話から着想。

状況が生む映像を、撮り続けたい

初監督作品「夜来風雨の声」は、大学在籍中に友達と何も決めずに撮った映画だと言う。「お金はないけど、人と時間と場所はある。そんな環境で友達と集まって、その時のその場所で映像を考えて作っていきました」。話し合いで出た意見の中から、最もありえない選択肢を選びながら完成させたという作品は、気が付けば74分の大作になった。せっかくだからと、「シネマ・デジタル・ソウル」へ応募したところ、韓国批評家賞を受賞する。

しかし、賞や評価に対しては距離があったと五十嵐さんは話す。「評価される映画を作ろうとは思っていません。あくまでも映画の持つ可能性を探りたかった。監督が全部決めるのは嫌なんです。現場に行って、皆がその時のその状況で感じて出てきた意見に可能性がある。だから ...

あと48%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

ニュークリエイター の記事一覧

状況が生む映像を、撮り続けたい(この記事です)
変身願望や理想像を写真に収め、デコレーションする
生命力に溢れた肉体と息遣いを撮るダンサー・映像作家
ポップカルチャーを探求する台湾人アーティスト
つながりをつなげる挑戦

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
ブレーンTopへ戻る