プロ、アマ問わず競い合うコピーバトル、C−1グランプリ。今回のお題は、久山弘史さんと松元篤史さんによる「新しいことわざ」の案。これからスタンダードに使ってもらえることわざになれば、との願いを込めて、2人が選びました。
出題テーマ:新しいことわざ
新しいことわざ案、ありがとうございました。一次選考。まずは直感的に選んだのでめちゃめちゃ楽しくて、二人でげらげら笑いながら「よくこんな面白いこと考えるなー」とか言いながらやってました。
ところが二次選考。ことわざとしての一般性や用例までよくよく吟味すると、とたんに苦しい作業に。言葉の選び方が少しだけずれていたり、ことわざというには用例が狭すぎたり。選びづらい。
今、いわゆることわざとして生き残っているのは、実力者ぞろいのサバイバーたちなんだと改めて思い知りました。
グランプリの「昔持てた蝉」は、共感もあり示唆にも富み、さらにはまるで何十年前から辞書に載ってたような顔つきをしていて、抜け目のない秀作だと思います。ことわざとして100年生き抜きそうです。
準グランプリの「酢豚のパイン」。これは使い勝手のよさが魅力です。誰でもすぐ4、5人は思い当たりますよね、「酢豚のパイン」みたいな仕事仲間。
みなさん、この新しいことわざ2つ、ぜひ日々の会話に使ってくださいね。(久山弘史)
グランプリ
昔持てた蝉
稲垣弘行
蝉を平気で手づかみしていたあの頃。永遠と思われたその能力はいつしか、理由もわからないまま蝉の命のように儚く消え去りました。あたりまえがそうでなくなるせつなさ、漂う哀愁を感じながら使ってみてください。
これは「自分では不変だと思っている感覚や常識さえも自分の中で知らず知らず変化する」という意味のことわざですね。(松元)
用例:「久しぶりに海外を貧乏旅行してみるよ」「よした方がいいよ、昔持てた蝉って言うだろう」「やめておくよ」(久山)
酢豚のパイン
大村理(クリエイティブ・マインド)
「一見ムダに思えることにも、何らかの役割や存在意義がある」でしょうか。(久山)
用例:「この最後の一行、蛇足じゃない?」「いいや、酢豚のパインだ。削れないよ」(松元)
ファイナリスト
天パにパーマ
萱森龍太(東京コンサルト)
どこで勝とうが渋谷で騒ぐ
寺内惇人(パラドックス・クリエイティブ)
伊予柑みかん
北條崇
リンスを怠る
桑野敬伍
他人のハブラシ
佐々木崇
ない胸をゆらす
廣田顕久
ROUND100 テーマ発表!
課題:エイプリルフール
みんなが笑顔になれる嘘がつけたら幸せだろうなー、って思います。たのしい嘘って、良い企画に発展したりしますもんね。エイプリルフールを盛り上げるコピーでも、エイプリルフールにつきたくなる嘘でも。結果掲載号の発売はなんと4月1日です。
出題者:秋永 寛(電通)
クリエーティブ・ディレクション・センター クリエーティブ・ディレクション4部 2002年電通入社。コピーライター。2009年TCC入会。北斗の拳30周年新聞広告「エラそうに新聞なんて読みやがって!!!」で2014年TCC賞、FCC賞、CCN賞、準朝日広告賞など。
ゲスト:菅野 薫(電通)
CDC局 クリエーティブ・ディレクター/クリエーティブ・テクノロジスト。データ解析技術の研究開発業務から、国内外のクライアントの商品サービスの開発、広告キャンペーンの企画などなど、テクノロジーの新しい使い方を模索しながら幅広く仕事をしている。
C-1グランプリ 応募受付ウェブサイト
https://www.sendenkaigi.com/c-1/
※応募方法を必ずお読みいただいてからご応募ください。
作品に企画意図は不要です。
・応募作品のコピーのみでご応募ください。
応募できるのは一人3作品までです。
・複数応募が発覚した時点で失格となります。
入力された情報は、そのまま応募作品として受理します。
・氏名、会社名などもふくめて、誤字や脱字には十分ご注意ください。
出題者への課題についてのお問い合わせはご遠慮ください。
応募〆切 2014年12月25日(木)18:00
※ 締切直前には応募が殺到し、アクセスしづらくなる可能性があります。アクセス中に締切時間を過ぎてしまわぬよう、余裕を持ってご応募ください。
※ 機器の不具合によるシステムダウン以外につきましては、一切の責任を負いかねますので予めご了承ください。
イラストレーション:イトウツヨシ
「ブレーン」12月号のC-1グランプリにて、今野杏南さんのお名前を誤って記載しておりました。関係各位にご迷惑おかけしましたこと、お詫び申し上げます。