吉田ユニ
初の展覧会を開催
吉田ユニ展“IMAGINATOMY”
2013年S/SのMercedes-Benz Fashion Week TOKYOのキービジュアルは、まるで巨大なビルボードからモデルが飛び出てきたかのような、勢いのあるファッションフォトだった。これは実際にビルボードを制作し、それを倒した状態でモデルを寝かせ真俯瞰から撮影しており、それが不思議な重力の作品となって、私たちに強いインパクトを残した。
このビジュアルを制作したのが、アートディレクター 吉田ユニ。ラフォーレ原宿のキャンペーンビジュアル、木村カエラやCHARAのCDアートワーク、野田秀樹演出舞台「半神」のアートディレクションなど、さまざまな領域で独特の世界観を展開するアートディレクターだ。そんな彼女の世界観を表現する初の展覧会が、ラフォーレミュージアム原宿で開催される。
本展では、彼女が今まで手がけたグラフィックやラフスケッチ、メイキングフォトなどを独特の空間で構成。吉田ユニの独特の視点と想像力の源泉に迫る。
吉田ユニ展「IMAGINATOMY」 |
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11月12日~24日 ラフォーレミュージアム原宿 11時~21時 会期中無休 入場料無料 問い合わせ→03-3475-0411 ラフォーレ原宿(代表番号) |
さまざまな分野を
行き来することで生まれる作品

01 Ichiro Higashiizumi「the shows 1」©Ichiro Higashiizumi
02 Ichiro Higashiizumi「the shows 3」©Ichiro Higashiizumi
03 Ichiro Higashiizumi「the shows 4」©Ichiro Higashiizumi
東泉一郎の6年振りとなる展覧会「the shows 5」が開催中だ。
科学と芸術、研究機関とストリートなど、一見対局でありながらも、根本的な部分では深く繋がっているものの間を行き来し、翻訳することで生まれる東泉の作品。アーティスト、デザイナー、エンジニアとして、多角的視点からものごとの骨組みを見つめ、その結果としての作品を世に提示することで、新しい仕組みや、関係、コミュニケーションを生み出す、インタラクティブな創作活動を行ってきた。
本展では、景色、生物、車、乗り物、建築など、幼少期から興味を持ち続けているモチーフの妄想スケッチ、東泉の仕事の基礎である「『はじめてつくるもの』をつくる」作業によって培われた開発者的視点から描く研究スケッチ、目の前の世界を即興で書き写すライブ・スケッチからなる、会場全体を使用したドローイングのインスタレーションを発表している。会期中には関連イベントも予定している。
東泉一郎「the shows 5」 |
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開催中、11月30日まで。TETOKA 16時~23時 水曜休廊 問い合わせ→03-5577-530 TETOKA |
アート+パフォーマンスの展覧会

01 インバル・ピント&アブシャロム・ポラック・ダンスカンパニー「ウォールフラワー」
2014年7月 Photo:Rotem Mizrah
02 チェルフィッチュ「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」
2014年©Christian Kleiner[参考図版]
新たな系譜学をもとめて̶跳躍/痕跡/身体
「身体パフォーマンス」をテーマとした展覧会「新たな系譜学をもとめて̶跳躍/痕跡/身体」が、東京都現代美術館で開催中だ。
本展は絵画、映像、インスタレーション、50年代以降の能や舞踏などの前衛の系譜をたどる資料展示のほか、会場内で行なわれるさまざまなパフォーマンスとあわせて構成される。身体に残された記憶や知の痕跡が、それぞれの時代の表現にとりいれられ、新たな創造を産み出してきた系譜をたどることで、現在の表現を新たな視点で見直すことを目的としている。総合アドバイザーは、狂言師 野村萬斎さん。600年にわたる伝統の型を継承しながら、さまざまな現代の表現と交わることで、新しい創造の遺伝子をつくり出しており、まさに本展の目的を体現している人と言えるだろう。
会期中にはさまざまなパフォーマンスも開催予定。展示を見るだけではなく、ぜひ体感してほしい。
東京アートミーティング(第5回)新たな系譜学をもとめて 跳躍/痕跡/身体 |
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開催中~2015年1月4日まで。 東京都現代美術館企画展示室一階・地下二階 10時~18時(入場は17時30分まで) 月曜休廊(11月3、24日は開館) 入場料:一般1200円 問い合わせ→03-5245-4111 東京都現代美術館 |
池田亮司の“国内初”となる特別展示

01 test pattern [nº5], audiovisual installation,
2013©Ryoji Ikeda photo by Zan Wimberley
02 superposition, performance,
2012 -©Ryoji Ikeda photo by Fidelis Fuchs
Red Bull Music Academy presents
test pattern [n°6]:Ryoji Ikeda
若く才能溢れるアーティストたちを支援する世界を旅する音楽学校「レッドブル・ミュージック・アカデミー」が、この秋、東京に上陸。世界中の6000通を超える応募者の中から選ばれた59名のプロデューサー、ボーカリスト、ビートメイカー、インストゥルメンタリスト、DJが34カ国から一堂に会す。そして参加者たちはアカデミーのためだけに用意された建物内で著名人によるレクチャーを受講し、音楽制作に励む。また開催期間中は、街のあらゆる場所でイベントやライブが実施される。
そのひとつとして11月5日~9日に行われるが、先端的なエレクトロニック/ヴィジュアル・アーティスト池田亮司の“国内初”となる特別展示「Red Bull Music Academy presents test pattern [n°6]:Ryoji Ikeda」。細部に至る音のテクスチャーの探求と、大規模な彫刻的ライト・インスタレーションで知られる池田は、現代社会に浸透する可視/不可視なデータを、我々の日常的想像力を超越する可聴/可視作品に変える。
期間中の11月7日、8日は24時間いつでも入場でき、最高60時間にわたって池田のアート・インスタレーションを堪能できる。知覚の極限を試してみてはどうだろうか。
Red Bull Music Academy presents test pattern [n°6]:Ryoji Ikeda |
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11月5日~9日 スパイラルホール 11時~23時(最終入場は22時30分まで。7、8日は24時間入場可)入場料500円 問い合わせ→0120-527-526 スパイラルホール |