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私のクリエイティブディレクション論

世の中の常識に縛られずクリエイティブの魅力で勝負する

中尾孝年

面白い広告の種を拾い上げて磨きあげる、これが中尾孝年さんのディレクションだ。常識にとらわれず、クリエイティブがもつ本物の力を信じたいと話している。

中尾孝年(なかお・たかとし)
電通 関西支社 クリエーティブディレクター/CMプランナー/コピーライター。京都市生まれ、神戸大学卒。これまでの主な仕事に、江崎グリコ アイスの実「江口愛実登場」「AKB48殺人事件」、パピコ「大人AKB」、ポッキー「デビルニノ」、塩野義製薬「もしも、ブラマヨの吉田がもっと早く皮フ科へ行っていたら」、サノヤス造船「造船番長」など。主な受賞歴に、Canne Lions 2010年・2012年銀賞、Spikes Asia2012年金賞・銀賞、OCC最高賞他。

――CDという立場になって以前と何か変わりましたか?

基本的に変わらないですね。これまでの仕事のスタイルが公に認められたという感じです。CDの肩書きをもらう前から、“俺CD方式”を実践していました。具体的にはコピーライターもやれば、CMプランナー、イベント、さらには記者発表からWebまで自分で手がけ、それら全部串刺しにして組み立てる、それが僕のやり方でした。その分、自分の案に対するジャッジのハードルは高くするように心がけていました。僕の最初の仕事場は名古屋(中部支社)で、部署の垣根がなく仕事しやすい環境だったことが、このスタイルにつながっていると思います。

僕はもともとテレビっ子で、CMがつくりたくて電通に入りました。だから本来、CMの一発勝負が得意。タレントに頼ることなく、アイデアだけで勝負するようなCMが超大好きだし、いまでも得意です。ただ入社後は、根っからのコピーライターが師匠となり ...

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