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企業の姿を体現する言葉とデザイン

さまざまなサービス内容に 機能するスローガン

積水化学工業

積水化学工業は今年4月、「世界にまた新しい世界を。」というグループスローガンを制定。今年8月から企業広告を開始した。

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01、02 ロゴを大きく配置した最初の広告。従来の積水化学工業の印象を変えるポップな色あいとデザインが特徴的だ。また扉のようなイメージで、これから展開する広告を1枚の新聞で見せた。

企業のユニークさを表現したスローガン

「海外に向けて発信するにあたり、当社がどのような会社であるかを伝える英語のスローガンを考えてほしい」。これが、電通コピーライター芳谷兼昌さんのもとに来た依頼だった。「世界にまた新しい世界を。」は当初、英語スローガンに訳すために開発されたもので、世に出る予定はなかった。

高機能プラスチック、環境・ライフライン、住宅という3つの事業から成り立つ積水化学工業( 以下、積水化学) だが、BtoBゆえにその内容は一般からは見えにくい。しかし、同社は「かつてはセロハンテープやポリバケツを開発するなど、ユニークなアイデアを形にして次々と世の中に送り出し、事業を拡げた企業」(芳谷さん)である。この企業ならではのユニークさ、そしてこれまでのようにこれからも世の中に役立つものを生み出していくという姿勢を表現すべく生まれたスローガンが、「世界にまた新しい世界を。」であり、それを英訳した「A new frontier, a new lifestyle.」である。このスローガンを世界に発信すると同時に、国内でも自社の事業を広く知ってもらうべく、同社は今年8月から企業広告を開始したのである。

従来のロゴをフューチャー

事業内容が知られていない、製品に馴染みがない ...

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