今号では、36人のコピーライター、プランナーの皆さんに自身の「コピーの作法」をご執筆いただきました。36人のコピーライター、プランナーの頭の中にある「コピーの作法」をどうぞ覗いてみてください。
「しのぎ」に行く人、「勝負」に行く人
谷山雅計
できるだけ精神論は語りたくない。
よい発想をうみだせる「体質」をつくるためのトレーニング術を、
具体的な方法論として話したい。
そう自分に言い聞かせてきた私ですが、
今日だけ「精神論に近いこと」を書いてしまいます。
結局、すぐれたコピーやアイデアを世の中で実現できるかどうかは、
日々の「打ち合わせ」への取り組み方ひとつで
決まっちゃうのじゃないかという話です。
広告のコピーライターやプランナーって、いま日本に何人いるのかまでは知りません。
でもおそらく、厳しめに言うとその半数以上は、
打ち合わせを「しのぐ」ためにやっています。
「とりあえずこれだけ書いていけば先輩や上司から怒られないだろう」
「いや、よくやったと誉められることすらあるかもしれない」…
どちらにせよ「打ち合わせというインナーでの評価をそこそこのものにして、
その場を気分よく過ごせること」が目的化しちゃってるんですね。
でも、それと真逆を考えている人たちもいます。
彼ら彼女たちにとって、打ち合わせは...