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カンヌライオンズ2014に見る世界の広告

カンヌ・ヤングライオンズ―日本は2部門でゴールド獲得

今年、カンヌ・ヤングライオンズはプリントとPRの2部門でゴールドを受賞。各チームが受賞にいたるまでに練った作戦とは?

授賞式での上西祐理さん(左)と矢部千尋さん(右)。

「絶対にゴールドを獲る」と決意

カンヌ・ヤングライオンズ プリント部門でゴールドを受賞したのは、電通 コピーライター矢部千尋さんとアートディレクター 上西祐理さんのチームだ。

プリント部門は国内審査も厳しく、2月の国内予選には120組が参加。そこで選出された4組が2週間のワークショップを経て、日本代表が選出されている。選ばれてからは、自主トレの日々。予想課題を設定しての資料収集、アイデアブレスト、カンプ制作など、2人で予行演習を繰り返した。そして挑んだカンヌ。そこで出された課題は、WWF(世界自然保護基金)の「Easier Than You Think(野生動物を救うことは、あなたが考えている以上に簡単)」というキャンペーンで、ゴールは世の中の人たちにWWFのSNSをフォローしてもらうこと。「1アイデア、1コピー、1ビジュアルでシンプルに強いものをつくろうというチームの方針で、まずはビジュアルから考え始めました」(上西さん)。

ところが、翌日。2人が会場に着いて、作業をしていると、前日のブリーフが間違っていたことが知らされた。「前のブリーフでは、フェイスブックでいいね!をさせたいと記してあったのですが、SNS全般の話に変わっていました。焦って出題者に“アイデアが無駄になった!”と詰め寄って色々聞いたところ、審査員は新しいブリーフしか見ないということを聞き出せたんです」(矢部さん)。周りを偵察すると、フェイスブックに特化したものをつくっている人が多い――。自分が審査員なら、似たような作品は高評価しないし、古いブリーフのことまで考慮しないと考え、2人はアイデアの変更を決断。SNS全般にかかる別の表現をあらためて考え始めた。

そして提出5時間前に、ようやく2人が納得する企画がまとまった。それから最終的なグラフィックに仕上げるべく ...

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