クリエイティブ×コンサルティングで、企業が抱える課題の本質に迫る。ベースにあるのは「考える」文化と、人を「育てる」というビジョン。技術よりも、人の“ 想い” を大切に、いま、新しいステージを目指す。
前列左から、山崎弘隆さん(デザイナー)、萩森悠貴さん(コピーライター)、高木和真さん(デザイナー)、泉川明里沙さん(デザイナー)、後列左から、松井和泉さん(デザイナー)、生越悠介さん(デザイナー)、秋吉康浩さん(アートディレクター)、杉原賢さん(コピーライター)、八窪豊文さん(デザイナー)。
とことんまで、考える
1999 年の創業以来、会員数100 万人規模のECサイトのコンサルティングを行ってきたエイジェックスコミュニケーションズ(以下AGEX)。リリースとともに、付き合いが終わる関係ではなく、本質的な課題を掘り下げ、長期的な信頼関係を築き、クライアントとともにWebサイトを育ててきた。
あるWeb サイトのリニューアルでは、膨大な数のサイトネーミング案を考え、そこから100案をピックアップして提案。一つの案がクライアントにフックして、その言葉をもとに目指すべき方向が定まった。クライアントの潜在的な要望を掘り起こすことに成功したのだ。そこから、コンセプトやデザインテイストが決まり、プロジェクトの進行にドライブがかかった。
プロジェクトに参加するのは、クリエイターだけでなく、ディレクターやエンジニアも含む“ チーム” だ。職種に関係なく、ユーザーの気持ちやWebサイトに接触するまでのストーリーを想像し、あらゆる可能性を考え尽くして、必然性を積み上げていく。だから、AGEXの提案は、クライアントにとって納得性が高く、ユーザーにとって満足度の高いものとなっている。
「Webサイトをつくる目的や本質にアプローチすることを大切にしています。技術が先行すると、その技術で実現できる範囲で考えてしまう」と、アートディレクターの秋吉康浩さんは言う。「経験だけに頼らず、考えつづけること。決まった型があると、その型ありきでクライアントに向き合ってしまい、本当に必要な提案ができなくなる」。よりニュートラルな発想に基づいた、ベストな提案が同社の特長だ。
サイトも、人も、育てる
人材育成にも力を入れている。クリエイターは、スキルに応じて、アシスタント・アソシエイト・シニア・パートナーといったクラスに分かれる。クラスはマネージャーを中心とした認定会議で、テクニカルスキルとヒューマンスキルの両面で審議される。会議後は、評価内容を丁寧にフィードバックする面談を実施。どこが評価されているのか、どこを改善すべきなのかが明確になるため、社員にとって納得性の高いものとなっている。
また、AGEXには「ギルド」と呼ばれる職種別の組織がある。クリエイティブギルドでは、実験的にさまざまな取り組みを行っている。ある回は「デザインとは?」「コピーとは?」というお題に対し、それぞれがフリップで回答。視野を広げ、職種の本分に立ち返り、自分なりの考えを醸成させる機会になった。
他にも、ユニークな取り組みがたくさんある。「半年後の自分(クリエイターとしてありたい姿)」をテーマに、社内向けに自分のブランディングポスターを作成。オフィスに貼り出すことで、個人の目標を可視化した。また、クライアントやディレクターの気持ちになって、ヒアリングやプレゼンを行い、各職種の役割を疑似体験する「シミュレーションワーク」を実施。普段とは違う役割を担うことで、気づきを得ようという試みだ。
全社的なイベントのキックオフでは、レクリエーションとして将棋大会が企画された。「先を読む力」「一瞬で判断する力」が養えると、その後も自由参加のリーグ戦が開催され、メンバーは棋力を磨いている。
福利厚生にも力を入れていて、アニバーサリー休暇やリフレッシュ休暇など、積極的な休暇取得を促し、外に目を向けることを推奨している。「いろんなことに興味を持ち、感性を磨き続けよう」という考え方がベースにある。この夏からは、スポーツクラブと法人契約を結び、日常的に運動しやすい環境も整えた。
01 社内展のポスター
ギルド活動や公募の賞への応募作品を社内に発表する展覧会の開催告知ポスター。社内向けのイベントでも、本気で取り組んで、おもしろくしてやろうという風土がある。
02 ブレストカード
ブレスト文化を浸透させようと、会議室にはこんなカードが。オフィスのツールもデザイナーがカタチに。
その場で、一瞬でつくる
近年、スマホやクラウドの仕事が急増していることもあり、クリエイター、ディレクター、エンジニアからの選抜メンバーが、新しいサービス開発に取り組んでいる。今後の展望は、“スマホ×クラウド”をさらに強化させていくことだ。
人を育て、優れたクリエイターを世に輩出し、業界の成長や社会に寄与することを目指すAGEX。クライアントの課題を解決することで、企業は元気になり、業界が活発になり、ひいては社会をも変える原動力となる。そのためのキーワードは「スピード」だ。短いスパンでトライ&エラーを繰り返し、アイデアをすぐカタチにする。極端なことを言えば、その場で「一瞬で作ってしまう」イメージだ。
コンサルティングをベースに、大規模サイトの開発で培ったノウハウやナレッジを、他の業界や、京都という地域の活性化につなげていくことも視野に入れている。プロジェクトへの取り組み方などをシェアしながら、業界をリードする存在になっていくのが理想だ。
03 いけばなの根源 華道家元池坊 ホームページ
http://www.ikenobo.jp/
04 長谷ビルディンググループ ホームページ
http://www.hase-building.co.jp/
大規模ECサイト(契約の関係上、非公開)のコンサルティングの他、京都の企業のサイト運営も手伝っている。
RECRUIT NAVI
【求人情報】
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