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ブランド・空間・商品 はじまりの企画書

住む人々の気持ちを動かした団地の空間再生デザイン

朝霞浜崎団地 トータル・バリューアップ計画

築40年の古い団地。そこは長い年月の間にさまざまな課題を抱えていた。その課題を解決する一助となったのはデザインだ。

01 改修期間中の施策「工事中景」を提案し た際の企画書。

コンセプトワードを住民と共有

2014年春、埼玉県朝霞市にある、築40年の朝霞浜崎団地が新しく生まれ変わった。エントランスでは、春夏秋冬の植物をあしらったレースフェンスのゲートが迎え、1階から15階までの各階は2層ごとに設定されたグラデーションカラーで塗装された。そして何よりも目を引くのが、団地内の遊具場や駐輪場、住棟内吹き抜け、各フロアのエレベータホールや廊下の壁面に描かれたイラストレーションである。上層階には空に羽ばたく鳥や蝶、中層階には植物を中心に枝や実に集まる小鳥や小動物、低層階には地面に生える草花や水辺の生物、木の根っこやきのこなど森の世界が、黒田潔さんによって描かれている。また、団地内のロゴやサイン計画は、neucitoraが担当している。

「URBAN FOREST ASAKAHAMAZAKI DANCHI ~朝霞浜崎団地トータル・バリューアップ計画」と名付けられたプロジェクトは、UR都市機構が定期的に行う大改修計画が発端だった。全体のデザインディレクションを手がけたのは、アーバン・スケープ・アーキテクト 韓亜由美さん。UR都市機構埼玉支社が当初示した課題は、「エントランス周りに放置自転車が溢れ、隣接する一階の吹き抜けも暗い。問題のエントランスと吹き抜け部を重点的に改善して、団地全体のイメージアップを図りたい」という依頼だった。「全975戸という一大団地で、部分的に手を入れる一点豪華主義では住環境としてイメージアップは難しい。そこで、私のほうから、同じく改修する予定である共用部分全体を統一的に見直しませんかと提案をしました」と、韓さん。

あらためて現在の団地を見直してみると ...

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