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CREATIVE NEWS

横尾忠則 肖像図鑑ほか、7月注目のアートイベント

横尾忠則が描く さまざまなスターたち

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01 「横尾忠則 肖像図鑑」ポスター
02 横尾忠則《落下するビートルズ》1991年頃、作家蔵

横尾忠則 肖像図鑑

俳優、作家、ミュージシャンなど、時代を彩るさまざまなスターたちを描いてきた横尾忠則のポートレイトを集めた「横尾忠則 肖像図鑑」が開催されている。

描かれた人物の大半は、写真や絵画など既存のイメージの流用あるいは模写でありながら、そこに横尾自身のイマジネーションや私的な物語が加わることで、人物は特異なイコンに昇華されている。

本展では、1960年代から今日に至るまでのポートレイト作品に焦点を当て、絵画を中心に、イラストレーション、デザイン原稿、ポスター、版画などを展示。さらに今回、数年来制作が続けられてきた最新作、日本近代文学者の肖像シリーズ約222点と、その制作の契機となった瀬戸内寂聴『奇縁まんだら』挿画を併せて展示する。

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03 横尾忠則《川端康成》2007年、作家蔵
04 横尾忠則《岡本太郎》2007年、作家蔵

横尾忠則 肖像図鑑

開催中、9月23日まで。川崎市市民ミュージアム 企画展示室1

9時30分~17時(入館は16時30分まで)、月曜休館(祝日・国民の休日の場合は開館)

一般:700円、学生・65歳以上:600円、中学生以下無料

問い合わせ→044-754-4500 川崎市市民ミュージアム

Sound Of Honda 
15個のライオンを獲得

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カンヌライオンズ
国際クリエイティビティ・フェスティバル

6月15日~21日にフランスで開催されたカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル。今年は新設されたライオンズヘルス(ヘルスケア領域のコミュニケーションにおけるクリエイティビティを顕彰)で、電通中部支社によるベルネット「マザーブック」が初代グランプリとなり、日本にとっては幸先のよいスタートとなった。

ヤングカンヌでは、プリント部門で電通上西祐理さんと矢部千尋さんのペアが、PR部門で梅田哲矢さんと岡田雄一郎さんがゴールドを受賞した。

そして、最後に同フェスティバル全部門における“Best of Best”ともいえるチタニウムのグランプリを、「Sound of Honda/Ayrton Senna 1989」が受賞。これまでも国内外の賞を数多く受賞してきた作品だが、カンヌライオンズでは、グランプリほかに、6個のゴールドとシルバー、2つのブロンズと計15個のライオンを獲得する快挙となった。

各部門のグランプリは左記の通り。なお、ブランドコンテンツ部門およびフィルムクラフト部門はグランプリが出なかった。

*「ブレーン」9月号にてカンヌほか海外広告賞をご紹介する予定です。

各部門グランプリ受賞作品

●チタニウム

本田技研工業「Sound of Honda / Ayrton Senna1989」(電通)

●インテグレーテッド/フィルム/プロモアンドアクティベーション/プレス

Harvey Nichols「Sorry I Spent It On Myself」(02)(イギリス/ ADAM & EVEDDB,London)

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●イノベーション

JSC MEGAFON「Mega Faces」(04)(ロシア/ MEGAFON+AXIS,Moscow+Asif Khan,London)

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●フィルム

Volvo Trucks「The Epic Split」(スウェーデン/ Forsman&Bondenfors,Gothenburg+Folke,Stockholm)

●サイバー

UNIVERSAL / IAMOTHER「PHARRELL WILLIAMS-24HOURS OF HAPPY」(フランス/ ICONOCLAST Paris)

Volvo Trucks「LIVE TEST SERIES」(スウェーデン/ Forsman&Bondenfors,Gothenburg+Folke,Stockholm)

●サイバー/ PR

CHIPOTLE MEXICAN GRILL「THE SCARE CROW」(03)(米国/ CREATIVE ARTISTS AGENCY Los Angeles)

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●デザイン

BERGEN INTERNATIONAL FESTIVAL「BERGEN INTERNATIONAL FESTIVALBRAND CAMPAIGN」(ノルウェー/ ANTI BERGEN)

●モバイル

NIVEA「PROTECTION AD」(ブラジル/ FCB BRASIL Sao Paulo)

●アウトドア

ANZ「ANZ GAYTMS」(オーストラリア/WHYBIN/TBWA GROUP MELBOURNE)

●クリエイティブエフェクティブネス

「GUILT TRIPS」(オーストラリア/LINE McCANN MELBORUNE)

●メディア

THE COCA COLA COMPANY「COCA COLA」( ペルー/ MaCANN LIMA)

●ダイレクト

「MAGIC OF FLIYNG」BRITISH AIRWAYS( ロンドン/Ogilvyone)

●プロダクトデザイン

G-STAR RAW「Raw For The Ocean」(オランダ/ G-STAR RAW+FHV BBDO,Part of a Bigger Plan,Amsterdam)

●ラジオ

LUCOZADE「Teleconference」ほか2編(南アフリカ/ Ogilvy & Mather,Johannesburg)

●ライオンズヘルス

ベルネット「マザーブック」(電通中部支社)

国内外、希代のイメージメーカーが勢揃い

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01 ジャン=ポール・グード「"Björk", for Mixte magazine」パリ、2007年

イメージメーカー展

イメージとファンタジーの世界をつくりだすこと、多岐にわたるクリエイティブな分野を融合させること、そして今ここにある世界について語りながら、人々をそことは全く違った場所へ連れだすこと――。こうした作品をつくり、国内外で活躍する「イメージメーカー」たちを紹介する展覧会が21_21 DESIGN SIGHTで始まる。

本展では日仏文化交流に精通したキュレーター エレーヌ・ケルマシュターを展覧会ディレクターに迎え、希代の“イメージメーカー”ジャン=ポール・グードを筆頭に、三宅純、ロバート・ウィルソン、デヴィッド・リンチ、舘鼻則孝、フォトグラファーハルといった個性的なクリエイターたちの作品が揃う。グードは本展で彼の歴代のミューズたちが躍る大型彫刻「ワルツァー」を初公開する。会場では彼らの作品に驚かされ、楽しまされ、時には感動し…、誰もが心動かされる時間となるだろう。

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02 ロバート・ウィルソン「Steve Buscemi」2004年
03 舘鼻則孝「ヒールレスシューズ」2010-2014年

企画展「イメージメーカー展」

7月4日~ 10月5日 21_21 DESIGN SIGHT

11時~ 20時(入場は19時30分まで)火曜休館(9月23日は開館)

一般:1000円、大学生:800円、中高生:500円、小学生以下無料

問い合わせ→03-3475-2121 21_21 DESIGN SIGHT

コンセプトはシステムとしてのデザイン

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01 フェアチャイルド邸 1940/41  Photo: Robert Damora Vitra Design Museum Archiv
02 フローレンス 1952 Prophylactic Brush 社のためのメラミン樹脂製食器セット Photo: Vitra Design Museum Archiv

ジョージ・ネルソン展

アメリカのハーマンミラー社のデザインディレクターを長く務めたジョージ・ネルソンは、20世紀後半のアメリカのデザインを定義づけたデザイナーのひとり。そしてデザイナーのみならず、建築家、ライター、教育者としての顔を持っていた。そんな彼の仕事を総括した展覧会が7月15日より目黒区美術館で開催される。

本展はドイツのヴィトラ・デザイン・ミュージアムの企画によるもので、ジョージ・ネルソンの初めての大規模な展覧会。同ミュージアム所蔵のジョージ・ネルソン関連コレクションを中心に、ヴィンテージの家具、建築模型、「アメリカ博覧会」(1959)に関するモスクワでのドキュメント映像、模型ほか、グラフィックデザインとネルソン自身がプロデュースした映像の数々、その他関連資料などを含めて約300点で構成される。彼が考え、実践していたコンセプト「システムとしてのデザイン」を体感できる場となるだろう。

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03 マシュマロ・ソファ 1956 Photo: Vitra
04 「アメリカ博覧会」の展示模型 “ ジャングルジム” とネルソン・オフィスのスタッフ モスクワ 1959 Photo: Vitra Design Museum Archiv

ジョージ・ネルソン展-建築家、ライター、デザイナー、教育者

7月15日~9月18日 目黒区美術館

10時~18時(入館は17時30分まで)月曜休館(7月21日および9月15日は開館し、翌日は休館)

一般:1000円、大高生・65歳以上:800円

問い合わせ→03-3714-1201 目黒区美術館

伝説となった戦後住宅の流れを見る

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01 磯崎新《新宿ホワイトハウス》1957 年 撮影: 新建築社写真部

戦後日本住宅伝説

人間の生活の基本である「衣・食・住」の「住」、中でも戸建て住宅に焦点を当てた展覧会「戦後日本住宅伝説―挑発する家・内省する家」が、7月5日から埼玉県立近代美術館で始まる。

本展は、丹下健三の「住居」(1953)からはじまり、伊東豊雄の「中野本町の家」(1976)、安藤忠雄の「住吉の長屋」(1976)まで、全部で16人の建築家、16件の住宅で構成されている。戦後の都市化が急速に進んでいくなかで、人間の私的な居場所である住空間に個々の建築家が芸術性をも視野に入れ、内なる眼差しを注ぎ、どう取り組み解答をひきだしたか。内省しあるいは挑発する70年代までの、今や伝説ともなった戦後住宅の流れを建築家のコンセプトとともに探る。

会期中には、本展を監修した五十嵐太郎と本館館長 建畠晢との対談、出品者である原広司と現在活躍中の建築家 西沢立衛との対談や現地見学会も予定されている。

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02 東孝光《塔の家》1966 年 撮影: 村井修
03 伊東豊雄《中野本町の家》1976 年 撮影: 大橋富夫

戦後日本住宅伝説ー挑発する家・内省する家

7月5日~8月31日 埼玉県立近代美術館

10時~17時30分(入場は閉館の30分前まで)

月曜休館(7月21日は開館)

一般:1100円、大高生:880円

問い合わせ→048-824-0111 埼玉県立近代美術館

日本初公開バルテュスのポラロイド写真

01 《無題》1992 ~ 2000 年頃 カラーポラロイド 10.2× 10.2cm
Balthus, United. c.1992-2000 ©Harumi Klossowska de Rola

バルテュス最後の写真 ―密室の対話

ピカソをして「20世紀最後の巨匠」と言わしめた画家バルテュス。現在、東京展に続き、京都美術館で没後初の大回顧展となる「バルテュス」展が開催されている。バルテュスは26歳のときにパリで初個展を開催し、以後2001年に亡くなるまで、生涯にわたり少女たちを描き続けたことで知られている。そんな彼が遺作を描くために撮影した貴重な写真作品を扱う「バルテュス最後の写真 ―密室の対話」が、三菱一号館美術館 歴史資料室で公開されている。

バルテュスは最晩年に手の自由がきかなくなると、鉛筆をポラロイドに持ち替え、デッサンに代えてモデルを撮影するようになった。これらのポラロイド写真は、ニューヨーク・メトロポリタン美術館での彼の大回顧展に合わせ、2013年9月から2014年1月にかけて、ガゴシアン・ギャラリーで初公開された。会期中は回顧展をしのぐほどの好評を博したもので、本展ではその出品作品の一部を組み替えて紹介している。

日本におけるバルテュスによるポラロイド写真の公開は初めて。わずかな姿勢の違いをシークエンスのように撮った写真からは、ポーズの微妙なニュアンスに対するこだわりが感じられる。これらの写真を通して、晩年のバルテュスの創作の秘密を垣間見ると同時に、写真でもまた彼独自の世界を堪能したい。

バルテュス最後の写真 ―密室の対話

開催中、9月7日まで。三菱一号館美術館

歴史資料室 10時~18時(金曜は20時まで。入館は閉館の30分前まで)

入館料:500円

問い合わせ→03-5777-8600(ハローダイヤル)

時空を超えてシンクロする2人のアーティスト

01 建築家ガウディ×漫画家 井上雄彦 ポスター

建築家ガウディ×漫画家 井上雄彦

サグラダ・ファミリアをはじめ、グエル公園など、数々の独創的な作品を遺したアントニ・ガウディ。『SLAM DUNK』『バガボンド』『リアル』など人気漫画作品を描くことにとどまらず、近年は個展や京都・東本願寺に描いた親鸞の屏風絵など、漫画家の枠におさまらない活動を見せる井上雄彦。そんなガウディの偉業を紹介するとともに、井上がガウディの人間像とその物語を描く展覧会「建築家ガウディ×漫画家井上雄彦」が7月12日より開催される。

本展に井上が出品するのは、世界最大級の手漉き和紙に描かれる墨絵作品約40点。この企画のために描き下ろされるもので、井上は現地バルセロナに滞在し、ガウディの建築作品であるカサ・ミラ内にアトリエをかまえ、制作活動を進めたという。ガウディと井上のクリエイティビティがどのようにシンクロし、作品として昇華されていくのか。楽しみである。

特別展 建築家ガウディ×漫画家 井上雄彦 ―シンクロする創造の源泉―

7月12日~9月7日 森アーツセンターギャラリー

10時~20時(最終入場19時30分)会期中無休

問い合わせ→0570-063-050(10時~20時)ローソンチケット内

多忙なデザイナーを煩雑な作業から解放するサービス

01 Creative+のメイン画面

123RF Creative+

40ヶ国を超えて展開する123RFは、2005年に設立したアジア発のストックフォトプロバイダー。現在、2900万点ものストックフォトやベクターイラスト作品、動画を持ち、幅広いコンテンツをこれまでにない低価格で提供している。昨年、「123RF onthe-go」というアプリもi-Phoneとアンドロイドで開始した。こちらでは定期的にコンテストを開催しており、スマホで撮影して投稿した写真を誰かがダウンロードすると、投稿者は報酬をもらえるという新しい試みにもチャレンジしている。

そんな123RFが日本に設立されて約1年半が経ち、この6月にグローバルでユニークなキャンペーンを展開した。海外でも話題を集めている「TENGA」とタイアップして、123RFの画像を使った製品をクリエイティブ関連の広告会社や制作会社300社に送ったのである。今後、グローバルでも同様の展開を予定している。これまでにない大胆な企画だが、これは同社の企業姿勢を示す試みでもある。「写真素材に関して困っている人がいれば、いつでも対応します、それが当社の姿勢です。クリエイターに常に寄り添いながら、彼らが求める素材を提供することを考えており、従来のストックフォトサービスにはない取り組みを行ってきました。それが今回、従来の壁を壊し、国を超えて展開しているという点でTENGAと通じるものがあり、タイアップにつながりました」(inmagine 123RF 日本マーケティング担当責任者 マイケル能間さん)。話題の製品を送ることで、同社の姿勢を伝えるとともに、あらためて新しいフォトストックとしての存在を知ってもらいたいと考えている。

こうした試みと時期を同じくして、新しいサービス「Creative+」が7月から始まる。これは広告会社や制作会社のクリエイティブチームにとって便利なサービスで、その特典は3つある。

(1)サブアカウントを無制限に作成可能。プロジェクト、部門、クライアントといったグループの設定や、お気に入りフォルダの作成・共有が可能となる。

(2)必要な時、必要な分だけ購入可能。写真の価格がサイズで決まっているのでサイズに応じた金額で購入可能。チケット制の個人アカウントとは異なり、使った分だけ請求される。

(3)デザイナーニーズへの対応。

高解像度透かし無しのカンプデータ、販売製品用のライセンスも特別価格で提供される。

こうした新しいサービスによって、多忙なクリエイターが作業により集中できる環境が、またひとつ整えられたといってもいいだろう。

02 123RFからクリエイターに送られたボックス。

髙崎卓馬さん、書店の店主になる

01 SPOT LIGHT BOOKSのロゴ

SPOT LIGHT BOOKS

サントリー「オランジーナ」やJR東日本「行くぜ、東北。」などのキャンペーンを手がけ、2013年クリエーター・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたクリエーティブ・ディレクター髙崎卓馬さんが、小さな書店を始める。7月22日に代官山蔦屋書店内にオープンする「SPOT LIGHT BOOKS」1号店だ。

この書店では、店主・髙崎さんが毎回、クリエイティブなココロをつくるために役に立つ「空気」のある本にスポットライトをあてていく。今回は、髙崎さんの自宅の本棚から選ばれた漫画、絵本、映画・演劇本、小説、詩集ほか、自身の著書やDVDを紹介する。オープン記念として、髙崎さんが書いた短篇小説がついているオリジナルの「短篇小説つきSPOT LIGHT ハンカチ」も店頭での販売を予定している。

「SPOT LIGHT BOOKS」1号店

7月22日~8月22日 代官山蔦屋書店

7時~26時 無休

問い合わせ→ 03-3770-2525 代官山蔦屋書店

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