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TCC賞2014発表

審査員が振返る「今年のTCC賞」前編

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TCC賞審査委員長 谷山雅計

まずは、大きなトラブルもなく各賞を確定でき、新米審査委員長としてほっとしたというのが正直なところです。受賞者のみなさま、おめでとうございます。どの仕事もTCC賞の栄誉にふさわしいものばかりで...なんて書くとあまりに建前すぎますね。一審査員としてみれば「え!これが入ってこれが落ちるんだ!」と感じることもしばしばで、それは多くの目の総意で選ばれる賞としては当然のことと思います。

で、ここからはあくまで個人としての感想を。TCC賞では、最後までグランプリを競った「LOTO7」がダントツに思えました。ギャンブルのもつ「恥ずかし面白い」という本質を、こんなに素直にここまでエンターテインメントできるんだ!という「コロンブスの卵」的快感を味あわせていただきました。審査委員長賞のふたつ。「鏡月」は「これを選ぶと賛否両論あるかな」と思ったら、さっそくうちのアシスタント(女性)が「鳥肌たつほどキライです」(笑)。うん、生理的に受けつけないひともいますよね。でもぼくは「間接キス」という情緒のコトバを「試飲・トライアル」に結びつける知恵ってありそうでなかったなあと感心した次第です。「オートウェイの雪女」は、1票差で新人賞に落選し涙をのんだ作品を、こっちでえいやっと選んじゃいました。Webで拡散しただけで「機能した」と言いきっていいかは?ですが、ぼくはこの「仕組み」も含めてコトバと考え評価したいにんげんです。

最後に。昨年の佐々木委員長の試みをひきつぎ、今年も受賞作を「代表コピー」というかたちで発表しました。コピーライターの賞としては、実にわかりやすい。ただ一方で、審査員が評価したのはその「一行」というより「多行」だったり「全体の広告の成りたち方」でしょうという受賞作が多いのもまた事実。TCC賞って、ここ20年くらい、この評価軸で行ったり来たりしているわけです。ぼくは「審査員個々の軸、バラバラで判断してくれてけっこう。価値観がバラバラだからこそ広告だ!」と審査方針で示させていただいたわけですが、受賞作を見た広告好きコピー好きの読者のあなたは、そこらへんをどう思われるのでしょうね。こんどじっくりお話をうかがってみたいと思う、この頃です ...

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