「これからの企業と生活者のコミュニケーションを変えるのは誰だ?」――宣伝会議 創業60周年の節目の号である本号では、メディア、テクノロジー、地域など、さまざまな切り口で、コミュニケーションの新しい可能性を拓いている40名あまりのクリエイターの活動を紹介します。なぜ、あなたはその活動に取り組むのですか? 自身の活動を通じて実現しようとしていることは何ですか? それによって企業のコミュニケーションはどう変わり、あるいは私たちの未来がどうワクワクするものに変わっていくのでしょうか?――これからのコミュニケーションを考えることは、これからの広告の形を考えることにほかなりません。彼らが語る言葉の中に、次なる広告の発想の刺激やさまざまなヒントが見つかるのではないでしょうか。あるいは、新しいコミュニケーションにチャレンジしたいときのパートナーとして、力強い味方になってくれるかもしれません。
N magazine 島崎賢史郎(しまざき・けんしろう)
1991年東京都生まれ。明治大学政経政治学科卒業。ファッションフリーペーパー『ADD MAGAZINE』の企画編集、ファッション週刊紙『WWD JAPAN』のインターンを経て、『N magazine』を立ち上げる。
知りたいテーマでビジュアルをつくる
2012年末、「大学生が一人で創刊した雑誌」として話題となったビジュアル誌『N magazine』。創刊号の表紙には女優の水原希子さんを起用し、中面には複数のカメラマンが「元素記号 THE CHEMICAL」をテーマに撮り下ろしたビジュアル作品が掲載されている。創刊者である島崎賢史郎さんは当時の様子を「『大学生が一人で作った』という話題がひとり歩きし、中身を見ずにAmazonで買う人が続出しました。中身の評価がなく『大学生が頑張ったね』で終わってしまうのが悔しかった」と振り返る。