電子書籍では得られない紙の本の魅力のひとつが、手触りや質感だ。ブックジャケットをつけられるのも本ならではの楽しさ。さまざまな質感を持つ竹尾のファインペーパーを使用し、そこに多彩な印刷加工技術を掛けあわせることで、触って感じる新しいブックカバーを提案していく。
ブックマークになるブックカバー
気になる言葉がたくさん見つかる本には、マーカーやペンで線を引いたり、ページの端を折り曲げて目印をつけておきたくなる。だが、それほど大事な本はきれいに保管しておきたいとも思う...。"本読み"なら、一度は抱えたことがあるジレンマではないだろうか。EDING:POSTの加藤智啓さんが考えたのは、カバーに記された数字と本のページを連動させて使う、ブックカバー兼ブックマーク。読み返したいページを見つけたら、カバーのその数字をマーカーで塗ったり、印をつけていく。読み終われば、世界でひとつのブックカバーが完成だ。
印がたくさんついた本ほど、自分にとって必要で大切な本であることを示している。カバー上部のスペースに本のタイトルを記入することで、読んだ後もカバーをつけたまま保管できる。「最近よく本を読むようになったのですが、線だとどこに引いたか後からわからないし、ページの端を折るのも本を傷めてしまうし、付箋ははがれて取れてしまうのが心配...と自分自身不便に感じていました。その体験から生まれたブックカバーです。ノンブルというすべての本に共通する要素に注目しました」。