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第1回ワンショー・オートモービル広告賞で活躍する日本車

楓セビル

自動車と広告会社の密接な関係

マディソンアベニューには「Car Guy」という言葉がある。さしずめ「車通の男」といったところか。米国の広告業界でクリエイターが名を上げるには、このCar Guyになるのが近道だ。広告会社そのものも、有名になり、一流と見なされるには、「Car Agency」になる必要がある。言うまでもなく自動車メーカーの多くが、莫大な広告予算を持っているからだ。が、加えて、車の広告が、テレビでの広告をいまだに重要視しているからでもある。費用に糸目をつけず制作されるテレビCMは、それがうまくいったとき、広告も、それを作ったクリエイターをも有名にするのだ。

自動車メーカーがテレビ広告を重要視するのは、車という商品が多分にビジュアルな商品であるためだろう。美しい、ダイナミックなビジュアルで消費者とのエモーショナルな結びつきを作るには、スクリーンの上で見せるのが最も効果的だ。そこで、自動車メーカーも、作られた車を売る販売店グループも、テレビでの広告に重点を置く。「アドエイジ」誌は「自動車メーカーほどテレビスクリーンに釘づけになっている産業はない」とこの状況を表現している。調査会社カンター・メディアによると、自動車メーカートップ10社が2012年に使った広告費の総計は6250億ドル。その多くがテレビに使われたと報告している。

ワンショー・オートモービル広告賞設立

「車の広告、特にテレビを目的として作られるものには、予算と才能をフルに活用した素晴らしいものが多い。加えて、車という商品の性格から、車の広告にはグローバルなものも多い。こういった車の広告を世界各国から集め、優秀な作品に賞を与えてはどうかと考えた」と、ワンショー・オートモービル広告賞のプロデューサー、ヤッシュ・エガミ(02)は言う。

毎年、デトロイトで開かれる世界最大級のオートショー「NAIAS」(北米国際オートショー)に、このアイデアを提案すると、NAIASはただちに協賛に同意。こうして、第1回ワンショー・オートモービル広告賞が実現した。予想に違わず、このオート広告賞には、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、南米、カナダ、アフリカなどから500点あまりの応募があった。それらの作品の審査には、広告会社の有名なクリエイターと自動車業界のジャーナリスト50人があたった。オートショーの開催地デトロイトで数日をかけて審査され、1月14日、オートショーのセンターステージで入賞作品の発表が行われた。

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