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心に残ったプレゼン術

トレジャーファクトリーにCM制作を決意させた完成度の高いプレゼン

トレジャーファクトリー



「その鞄、大切なものを大事に買い取ってくれるトレファクに売るんだから!」。そう叫び、奪われた鞄を取り返すために、熊を追いかける女性。走り、車に乗り逃げる熊を追い、山道へと入っていく...。リサイクルショップ トレジャーファクトリーが13年11月に公開した、同社初のテレビCMは、大切な鞄を巡って女性と熊が繰り広げる、コメディ色の強い逃走劇だ。

このCM、実はアサツー ディ・ケイの自主提案によってスタートした企画だ。「もともと数年前からCMを打つ時期を検討してはいましたが、提案を受ける時点では本当にCMを制作するのかどうか、まだ決めかねていた状況でした」とトレジャーファクトリーの湯田和行さんは話す。正式なオリエンはなく、簡単なヒアリングのみを実施し、会社の社風などの基本的な情報のみが伝えられた。

そうして迎えたプレゼンでは、3パターンの企画が用意されていた。それぞれの絵コンテがB1サイズほどのパネルに印刷され、クリエイティブディレクターの中島和哉さんがCMさながらセリフとナレーションを読み上げる。「企画の設定からコピーまで、細かいところまで考え抜かれていることが一目瞭然でした。それに『トレファクのCMをつくりたい』という気持ちもすごく伝わってきた」と湯田さんは振り返る。結局プレゼンを受け、同社は初のCM制作を中島さんに託すことを決意した。

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