展示会場を六本木へ移動し、新たに「未来づくりデザイン賞」が創設された2013年度のグッドデザイン賞。
その背景には、デザインが果たす役割の変化や、人々のデザインに対する意識の変化がある。
審査委員長を務めた深澤直人さんに、グッドデザイン賞から見えた、デザインの未来について話を聞いた。
世の中へ「よいデザイン」を提示する
2013年度の大きな変化は、受賞作品を展示するグッドデザインエキシビションを、初めて東京・六本木の東京ミッドタウンで開催したことです。グッドデザイン賞を受賞するということは、その受賞対象が高いデザインのクオリティを持っていると認められたということなので、多くの受賞企業は「グッドデザイン賞を受賞した」ことを意味する「Gマーク」をプロモーションに使用します。賞としてそういう意味合いが強かったのですが、13年度は東京ミッドタウンで開催したことで、そこから大きく一歩踏み出し、新たな意味を持つことができたと考えています。