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BRAIN'S BRAIN

今月のカバーストーリー

DDB Melbourne

Photographer: Michelle Tran / Stylist: Jade Leung @ Viviens creatives/ Hair & MakeUp: Blondie @Viviens creatives / Models Sean @ Darley /Models & Mikael Jasin @ Viviens Models / Stylist assistant: DarcySpiller / A special thanks to Golden Monkey / Bar Melbourne for thelocation. / Sean wears Acne silk blouse and pencil skirt. Mikael wearsAcne shirt and suit, Tripin shoes.

ブレーンのカバーを飾るのは、世界の先端を行くクリエイターたち。「BRAIN'S BRAIN」では毎回、テーマカラーを元に彼らが制作した新たなビジュアルと、作品やオフィスを紹介していきます。12月号の色はマゼンタ。DDB メルボルンオフィスの、Jacqui Lauさんが制作してくれました。

DDB Melbourne

Q1. What is the idea for this cover?

Wong Kar Wai is one of my favourite directors. Working with cinematographer Christopher Doyle, his work has an unmistakably stylised, emotionally charged look. The cover is a contemporary take on his signature style. Magenta is an important colour to him

Q2. How did you make it?

Dynamic duo, photographer Michelle Tran and stylist Jade Leung, are both Wong Kar Wai fans and were keen to help. We discussed how to achieve our desired look - styling, talent, location. We wanted to create a rich, surreal, dream-like atmosphere saturated with magenta overtones. And of course we wanted it to stand out and create intrigue on news-stands.

Q3. What do you think of Japanese design and advertising?

Simple. Elegant. Functional. Understated. Less is more. You'd call it 'contemporary'. At the same time, it's obvious history, culture and religion have played a huge part in the evolution of Japanese design. Based on them, advertising in Japan is generally clean and efficient. This is especially true among luxury brands, whose singularity and strength seem to attract Japanese consumers.

――表紙に込めた意図を教えてください。

ウォン・カーウァイが大好きなんです。撮影監督のクリストファー・ドイルと共に表現する彼の映像は、とても情熱的。今回の表紙は、そんな彼の映像の筆致をなぞったものです。マゼンタは、彼にとっても重要な色ですしね。

――どのようにデザインしましたか。

フォトグラファーのMichelle Tranと、スタイリストのJade Leungも、ウォン・カーウァイのファンで、今回の撮影に乗り気でした。マゼンタに満たされたような――リッチで、非現実的で、夢のようなシーン、スキャンダラスで艶のある雰囲気を目指しました。

――日本の広告やデザインについてどう思いますか?

シンプル、エレガント、機能的、控えめ。「過ぎたるは及ばざるがごとし」という言葉も浮かびます。現代的とも言えますね。同時に、ジャパニーズ・デザインの進化には、歴史や文化、宗教観も大きな比重を占めているようです。こうした本質を備えているから、日本の広告は、クリーンで、効果的なんでしょうね。特に、ラグジュアリーブランドの持つ特異性と強さは、地球上の何よりも、日本の消費者をひきつけているように見えます。

01 DDBメルボルンのエントランスでは、DDB創始者で伝説的なクリエイター、ビル・バーンバックがお出迎え。背景に渦巻くのは彼の言葉の数々。ジャッキー・ラウさんのお気に入りの名言は「人々の意見の大きさを計るのに夢中になってはいけない。それは私たちが形づくるものだ。データから何かを聞き出そうとしてはならない。それも私たちが生み出すべきものだ」。


02 デボンデール乳業
Long Life Milk「Glow Girl」

子どもに防腐剤・保存料を含む食品を与えすぎていないかを問いかけるテレビCM。

03 トレジャリー・ワイン・エステート リンデマン
「It's the sunshine that makes it」

「リンデマン」はオーストラリア・ワインのブランド。光が差す瞬間を、家族や友人と過ごす温かな時間になぞらえたキャンペーンを展開している。この広告では、人が人生の明るい面を好む傾向を強調した。

04 デボンデール乳業
Fast Start Liquid Breakfast「Sunshine Bubble」

朝食用加工乳「Fast Start」のテレビCMで、競合となる豆乳製品との比較広告。豆乳のあまりの不味さで顔が歪み、娘や妻に誤解されてしまう男性をコミカルに描いた。

05 ウエストパック銀行
Reward Saver「Wedding」

ウエストパック銀行の報奨金付き銀行口座のためのテレビCM。創立200周年となる、2017年に向けた同行のブランディングキャンペーンの一環。豪華な結婚式を夢見る女性がダイエットに励みつつ、貯金する。往年の人気歌手ボニー・タイラーのカメオ出演も。

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Jacqui Lau Designer / Art Director

DDB Melbourne

DDBのオーストラリアにある2拠点のうちのひとつ。豪乳製品メーカー デボンデール乳業やウエストパック銀行、ワイン世界大手トレジャリー・ワイン・エステート、パーキンソン病患者支援団体パーキンソンズ・ビクトリアなどをクライアントに持つ。

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