オリンピックにまつわるクリエイティブは、建築物の設計から聖火台、セレモニーの演出まで幅広い分野にわたる。2012年のロンドン五輪で生み出されたクリエイティブの中から、イギリスのデザイン賞 D&ADを受賞したものを紹介する。
花をイメージ 204枚の銅片が美しく輝く聖火台
開会式で目を引いた、銅の花びらで作られた聖火台。選手入場で各国の代表がこの花びらを一つずつ持って入場し、大会に出場する国・地域と同じ数の204 個の銅の花びらからなる聖火台を構成する。聖火ランナーがこの聖火台に点火すると、それぞれの花びらがゆっくりと中央に向けて持ち上がって集まり、最後は大きな一つの聖火台を形づくる。スポーツを通して世界が一つになるというオリンピックの精神を見事に表現した、厳かで美しいセレモニーは、開会式を見守る世界中の観衆に静かな感動を呼びおこした。
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