富士重工業(スバル)の先進運転支援システム「アイサイト」を搭載したミニカーが登場する「minicar light stream」は、情緒的な世界を多数のミニカーが行進する映像。撮影のため用意されたミニカーは300台。一切CGを使わずに、すべて手作業でミニカーを走らせるなど、極めてアナログな手法で撮影された。
灯篭流しが映像のヒント
夜のオフィスに置かれたミニカーが走り出すと、白い靄に包まれ、夢の世界へと入っていく。ミニカーは雲の中から森へと降り立ち、ヘッドランプで行く先を照らしながら、街の中へと進んでいく。今年8月、「ぶつからない!?ミニカー」が登場するバイラルムービーの第3弾として公開された「minicar light stream」の映像だ。
もともとこのミニカーは、店頭で試乗した人へプレゼントするプロモーションツールとして開発されたもの。店頭での配布開始に合わせ、昨年8月に第1弾ムービー「thewalk of minicar」が公開された。ミニカーが列になって散歩する様子が描かれたこの動画は国内外で話題になり、YouTubeでの再生回数は10万回を上回った。
12月には新たな車種のミニカーがつくられたことを受け、第2弾ムービー「minicar music player」を公開。「CCDカメラによって衝突を回避するアイサイトというテクノロジーの、パフォーマンスを最大化することを目指して制作した」と、アサツー ディ・ケイの石山寛樹さん。音を発するミニカーが集まり、一斉に走り出すことでメロディを奏でる映像を描いた。
そして今回、「minicar light stream」で石山さんが描こうとしたのは、「スバルの夢」だ。「運転支援技術がかなり普及してきたこともあり、テクノロジーそのものを見せるのではなく、もっと先のことを言うべきだと思いました。つまり、アイサイトというテクノロジーによってどんな安全な未来が可能になるのか。そのスバルが思い描いている未来を、“夢”として描いてはどうかと思ったんです」。