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今月のソーシャルプロジェクト

日本全国の水道水を味わうバー

TAP WATER BAR

01 「TAP WATER BAR」外観。

身近な水道水を入り口に

8月1日から7日までの猛暑の最中、東京代官山の代官山T-SITEに、一服の涼を提供する空間が出現した。それが水道水専門バー「TAP WATER BAR」だ。水色のバーカウンターの上には、全国から集められた57種類の水道水ボトルウォーターがずらり。訪れた人はメニューから好きな銘柄を選び、冷えたボトルウォーターを受け取る。その代金の代わりに募金する仕組みだ。

この企画は、飲食店などの来店客に対し、世界の水や衛生問題の解決のための募金を呼びかける「TAP PROJECT JAPAN」の一環で実施された。日本での展開は5年目で、日本ユニセフ協会と共に博報堂が手がけている。「活動をより多くの人に知ってもらうためにも、毎年新しい企画にチャレンジしています。このバーの案は、有志のプロジェクトメンバーが出した100近い中から選んだもの。プロジェクトの最終的な目的は、マダガスカルの支援ですが、急にマダガスカルと言われても、多くの日本人は遠く感じてしまいがち。そこで、身近な水道水を入り口に活動を知ってもらうことにしました」と博報堂 第二プランニング局の片平真実さんは話す。

全国の水道水ボトルウォーターを集めるにあたっては、日本水道協会に相談し、そこから全国の水道事業体を紹介してもらった。個別に声がけを行い、53の水道事業体から57種類の提供が実現した。バー空間のしつらえは、グループ会社の博報堂プロダクツのメンバーが中心となって担当した。実は今年から博報堂だけでなく広くグループ内から有志を募る形に変更しており、その成果が早速出せた形だ。

バーの周りには、TAP PROJECT JAPANの説明パネルなどを配置。訪れた人に活動の主旨が伝わるようにした。「老若男女さまざまな人が訪れました。メンバーもプロジェクトについて対面で直接お客さんに知ってもらういい機会となりました」と博報堂プロダクツ プランナーの押本有里子さんは話す。1週間の期間中には約3500人が訪れ、予想を上回る40万円近くの募金を達成。今後の活動に弾みをつけた。

02 「TAP WATER BAR」ロゴ。
03 8月1日の記者発表会。日本ユニセフ協会 早水研さん、HAKUHODO DESIGN 永井一史さん、TAP PROJECTJAPAN 2013 スポークスパーソンの長谷川理恵さん、パティシエの鎧塚俊彦さん、マダガスカル共和国大使館 ラトディソア・アンドニリナさんが登壇。

04 カウンターには全国の水道水ボトルウォーターが並ぶ。
05 鎧塚さんが考案した「水のデザート」も提供された。

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