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特別対談

新潮文庫 16年ぶりのキャンペーン刷新

伊藤幸人(新潮社)×佐藤夏生(THE DAY)

今年、新潮文庫では16年続いた「Yonda?」キャンペーンを刷新、新しく読書運動「ワタシの一行」を始めた。その背景と、これから実現していくことを、新潮社 取締役 広報宣伝部長の伊藤幸人さんと、8月に新会社「HAKUHODO THE DAY」を立ち上げたばかりの佐藤夏生さんに聞いた。

いとう・ゆきひと(写真右)
新潮社 取締役 広報宣伝部長。1978年新潮社入社。『週刊新潮』『新潮45』など各編集部を経て、90年より国際情報誌『フォーサイト』編集長を11 年間務める。ノンフィクションの編集責任者である出版企画部長時代に、『国家の罠』による佐藤優氏のデビューに寄与する。2006年より広報宣伝部長。いまも、ローマ在住の作家、塩野七生さんの編集担当である「ローマ人編集室長」を兼務する。

さとう・なつお(写真左)
HAKUHODO THE DAYエグゼクティブクリエイティブディレクター/CEO。1996年博報堂入社、マーケティング局でビールや自動車のマーケティングに従事したのち、2000年クリエイティブ局に異動。以降数々のCM、CIデザイン、商品・サービス開発を手がける。最近の主な仕事にメルセデスベンツ「NEXT A-Class」、カゴメ野菜生活100の商品開発・テレビCM、Zoff、大鵬薬品の広告などがある。

本との向き合い方をアップデートする

伊藤▶1997年から始まった「Yonda?」キャンペーンのYonda パンダは新潮社史上、最高最強のキャラクターでした。書店さんにも読者の方々にもとても愛されている。ただ、新潮文庫の部数の減少がじわじわと続いており、その状況をどう打破し、新しい読者を開拓していくかが課題でした。

佐藤▶「 Not campaign, but movement.」。これが、プレゼンで最初にお伝えした言葉でしたね。短期的な広告キャンペーンで本を売るのではなく、本との向き合い方を変えるようなムーブメントを起こしましょう、と。

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