空間になじむ新しすぎない新しさ
深澤直人さんがデザインした「壁掛式CDプレーヤー」の存在を知ったのは、三菱鉛筆のインハウスデザイナーとして働き始めて9年ほど経った2000年ごろのこと。
デザインの見方
これは2007年にドイツで開催されていたアートイベント「ドクメンタ12」のガイディングシステムで、フィーア・フュンフというドイツのデザインユニットによるものです。
ガイドのサインにしては非常に読みにくくて、落書きのようですよね。
でも実はすべての文字が書体になっているんです。僕はWebや雑誌で見たんですが、そこにある彼らのインタビューで「書体は私たちが生きている時代を表象するものだ」ということを話していた。それを読んだとき、自分と同じような考えを持っている人がいるんだと、とても勇気づけられたことを覚えています。