IDEA AND CREATIVITY
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BRAIN'S BRAIN

今月のカバーストーリー

オランダ Moniker

ブレーンのカバーを飾るのは、世界の先端を行くクリエイターたち。「BRAIN'S BRAIN」では毎回、テーマカラーを元に彼らが制作した新たなビジュアルと、作品やオフィスを紹介していきます。
10月号の色はホワイト。オランダ アムステルダムのデザインスタジオMoniker が制作してくれました。

アムステルダムにあるMonikerのスタジオ。コンセプトメイキングから実験、サーベイ、最終的な制作作業まで行う。特定のデスクはなく、座りたいところに席を設けるスタイル。

Moniker

Q1. What is the idea for this cover?And what made you come up withthe idea?

This cover depicts a life sized fragment ofa wall in our studio.

Exploring the theme of this issue,the presentation of design, in relationto your suggested colour, white, our thoughtsinstantly turned to the icon of allpresentation, the infamous and ubiquitousWhite Cube. It's crisp, straight, modernistone, a finished product, detached from anyother context of something which isdisplayed on the walls. We find it WhiteCube appears to deny the dirt, the actualgraft that has gone into the makingof the artwork.

white walls in our studio are tarnished andmarked by glue residue, fragments of tape,posters and infinite collection of pin holes.They are witnesses to the act of creation.But their patterns are unintentional.This cover represents our working method.Our works tend to display their innerorganizational processes. Insights are notgained through dissection, which isstagnant, but through the active act ofparticipation which allows patterns toemerge naturally.

――この表紙はどのように生まれましたか。

この表紙に用いたのは、私たちのスタジオの壁の等倍の写真です。

当初、「デザインプレゼンテーション」という主題と、「ホワイト」というテーマカラーからパッと思い浮かんだのは、さして面白みもない「白い四角」でした。モダンで、汚れのない真っ白な壁は、それが掲示するモノから孤立した、ひとつの作品のよう。それだけに、実際の制作過程とのつながりを否定しているようにも見えます。

一方、私たちのスタジオの壁は、ポスターや写真を張った際のピンが無数に残り、糊や、ビニールテープがこびりついています。こうした傷跡は、創作過程の目撃者。意図的にデザインされたわけではないのに、彼らのパターンはそれを物語っています。

結局、表紙のテーマを通じて表現されたのは、私たちのワーキングメソッドでした。デザインの対象の内面を洞察し、構造的なプロセスを顕在化させる手法です。洞察は凝り固まった分析からは得られません。その対象に積極的に関与してこそ、自然に表れてくるものだと考えています。

Do Not Touch
オランダのバンド「Light Light」の楽曲「Kilo」のために制作した、「クラウドソース型ミュージックビデオ」。「あなたのマウスカーソルの動きを記録します」という注意書きとともに、「グリーンから外れないで」などいくつもの指示が表示される。画面上には他人のカーソルの動きも表示され、皆でひとつのMVを作っている気分が味わえる。

Pointer Pointer
カーソルの場所を判定し、被写体の指が同じ場所を指している写真をランダムに表示するサイト。

Fungus-Series
「Blue Fungus」(2009)、「Red Fungus」(2010)、「Green Grass Fungus」(2011)と続く、Luna Maurer さんの連作。展覧会を訪れた人にカラーテープを渡し、「すでに貼ってあるテープにつなげること」などのルールに従い、貼りつけてもらうという作品。菌、カビなどを意味する「Fungus」の名のとおり、粘菌が成長するように姿を変える、インタラクティブなインスタレーション。

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Luna Maurer, Jonathan Puckey, Roel Wouters

Moniker

2012年、Luna Maurer, Jonathan Puckey, Roel Woutersら3人で設立。社名は「アダ名」や「仮名」という意図を込めた。インタラクティブをはじめ、グラフィック、動画、インスタレーションなどを得意とする。プロセスを重視する傾向があり、しばしば制作過程で広く参加者を募り、開発の一部に組み入れることもある。

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