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マーケティングは、「メタ」で動かす。

多面化する人の気持ちにクリエイティブはどう寄り添うべきか?

並河 進氏(電通)

消費者が商品を選ぶ基準は機能や価格だけでなく、嗜好や信条など、その人の多様な内面が反映されます。複雑な一人ひとりの内面をどう知り、また向き合うべきか。クリエイティブの現場から考えます。

情報・コンテンツの「受け手」であり「つくり手」でもある、多面性のある現代の消費者。その力をクリエイティブの現場にいかに引き入れるか。

変わる社会変われない広告クリエイティブの世界

僕は、広告会社のクリエイターとしての仕事の中で、「これからの社会をどうすべきか」ということをずっと考えてきました。『未来の社会』がどうあるべきか・どうなってほしいかを考え、企業やNPOがそこに向かっていけるよう応援する。そこに、クリエイティビティを発揮できるのではないかと考えてきたのです。

社会が多層化・多面化する中でも企業が価値を発揮するために、クリエイティブの力にできることは何か。そう考えるうちに、人々や社会変化に合わせて、広告会社やクリエイターも変わっていく必要があるのではないかと思うようになりました。

多様化する社会構造の中で、広告会社やクリエイターはどうあるべきなのか。周りの環境が劇的に変化しているにも関わらず、広告クリエイティブはあまりにも進化していないのではないか。そんな危機感を持つようになったのです。

消費者は「束」では捉えられない

そもそも人間というのは、一人の人の中にさまざま側面を持つ存在ですよね。環境保護に高い関心を持っている一方で、おしゃれにも興味があって ...

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