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農産海品の販売とテクノロジー活用の可能性

とまれる×八面六臂 トップ対談―地方創生とデジタルマーケティングの可能性

とまれる×八面六臂

インターネットが浸透してから、多様な商品群が共存できるロングテール型のビジネスモデルが広がりつつあります。農産海品も、多様性が魅力の一つですが、生鮮という商品特性上、デジタルでの販売・プロモーションは、まだまだ浸透の途上。この環境下で、農産海品そのものの魅力、あるいはグリーンツーリズムといった農村の持つ価値をデジタルテクノロジーも取り入れ、発信するにはどうしたらよいのでしょうか。この領域で新たなビジネスを興した2社が、農産海品におけるデジタルテクノロジー活用の可能性、ひいては地方創生とデジタルマーケティングをテーマに議論します。

とまれる 代表取締役 三口聡之介氏
京都大学在学中にガイアックスを起業。GaiaxLabを設立。KLabで携帯アプリケーションの開発に従事。ガイアックス上場に伴いKLabを退社。楽天に入社しプロデューサーとしてMyRakuten等を担当。百戦錬磨に参画、取締役に就任。2013年より、とまれる代表取締役を兼務。


八面六臂 代表取締役 松田雅也氏
京都大学法学部卒業後、2004年4月UFJ銀行に入社。2005年10月独立系ベンチャーキャピタル入社後、取締役パートナーを経て、2007年5月、エナジーエージェント(現・八面六臂)を設立し、代表取締役に就任。2011年4月より、八面六臂™サービスを開始。

農産海品の販売にネットの恩恵はあるか?

―インターネットが登場し、ロングテールのビジネスモデルが注目をされました。しかし一次産品は多様性が売りでありながら、デジタルの恩恵を受けたロングテールのビジネスモデルが現時点では成立していない状況に思います。本日は農産海品の販売における、デジタル活用の可能性についてのアイデアをお話いただこうと思います。議論に入る前に、まずは2社の事業について紹介いただけますか。

三口▶ とまれるは、「ICTを活用して明確すぎる移動目的を創り出し旅行需要・交流人口の拡大を図る」をスローガンに掲げる、百戦錬磨の100%子会社です。百戦錬磨では約3年前から、住宅のシェアリングエコノミーに着目し、農家民泊の紹介サイト「とまりーな」や、都市部を中心とした公認民泊の紹介サイト「STAY JAPAN」を運営しています。日本には空き家が約820万戸あります。人口減少の中で、その数はさらに増えていきます。一方で、国のインバウンド施策により2020年には4000万人の訪日観光客が訪れると言われ、宿泊施設が飽和した状態です。私たちは民泊が、この需要と供給のギャップを是正し、顕在化している日本の課題を解決する方策だと考えて事業に取り組んでいます。

民泊は、最近メディアでもよく取り上げられる通り、日本では国家戦略特区などの一部の地域を除いて、旅館業法の縛りがあり、現時点では実現が難しい事業モデルです。3年前の事業開始当時にも、市場性がありながら法律の壁にぶち当たりました。今の日本の規制の中でもできることとして、農業体験をセットにした民泊から事業を開始。それが「とまりーな」です。都市部の民泊についても、国家戦略特区での事業を始めています。

―本日は、事業の中でも特に都市部ではなく、地域での民泊の事業についてお聞かせいただきたいと思います。

松田▶ 私たち、八面六臂の事業は一言でいえば飲食店を対象とした、BtoBのECビジネスです。全国の産地市場だけでなく、生産者からの独自仕入れを組み合わせ、多彩な品揃えの水産物、青果、精肉などを飲食店に販売する事業を行ってきました。物流もドライバーを抱えていて自前で準備しています。創業は2011年4月。飲食店向けの食材販売というビジネスは、古くからある産業にも関わらず、なぜそこにベンチャーとして参入しようと考えたのか。それは画一的な方向に流れる飲食市場の中で、少量多品種の生鮮食品販売というモデルにチャンスがあると考えたからです。私たちが対象とする飲食店は、チェーンではなく個店です。お客さまがチェーン店ではなく、個店を選ぶときには、特別な気持ちや期待をもって来店するはず。そういう思いに応えられるような、特別な食材を提供することが私たちの事業の根幹です。これまでの業界のモデルだと、少量多品種の商品の流通は難しい面がありました。電話やファックスでの注文スタイルが中心のこの業界にインターネットを持ち込むことで、これまで効率の壁に阻まれていた事業モデルの実現を目指しています。

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