新聞配達は「動く防犯の目」
警察や自治体から評価の声
日本では毎日、4400万部の新聞が発行されている。このうち95%の新聞を読者の玄関ポストまで届けているのが、全国1万7000の新聞販売所で働く33万人の配達スタッフだ。新聞販売所とそのスタッフは、新聞配達だけでなく、防犯パトロールや高齢者の見守り、清掃、環境保全、地域おこしなど、地域に根差したさまざまなボランティア活動に取り組んでいる。
販売所と地方公共団体や警察、消防との連携協定は全都道府県で638件に上る(20115年新聞協会調べ)。配達・集金業務中に倒れている人を発見するなど、人命救助につながった事例は2012年から3年間で約700件あり、はいかい老人の保護は500件、独居老人宅などでの遺体発見にいたっては600件も報告されている。近年、警察や自治体からは、新聞配達は毎日同じエリアをくまなく回る「地域の動く防犯の目」として、販売所の見守り活動を評価する声が上がっている。
東京都内の新聞販売所は行政や警察署と連携し、配達や営業活動の際に防犯や見守りに取り組む。2002年に犯罪件数は30万件を超え、地域の防犯・見守り活動が急務となった。警察などからは、新聞配達員に対して地域の一員としてささいな変化に気付いてもらえて心強いとの声が上がっている。
朝夕刊の配達や営業活動の際に、高齢者を保護したり、...
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