企業が自らコンテンツを発信できる各種ツール、プラットフォームが増える中、企業は自分たちの業種や商品、ターゲットによって各ツールをどのように選び、活用すべきか。最新の潮流、実際の事例の紹介とともに解説する。
Sony Electronics USA
ソーシャルメディアまわりの新サービスが増加の一途をたどっている。Twitter、Facebook、YouTube、LINEに加えて、最近は写真・動画系のPinterest、Instagram、Tumblr(タンブラー)、Vineなどが急速に普及している。これはコンテンツマーケティングの観点で見れば、ユーザーにコンテンツを届けることのできるツールが増えているということだ。では、どのプラットフォームを利用して情報発信したらいいのか、企業にとっては迷うところだろう。もちろん商品や訴求内容によって選択は変わってくる。それぞれの特徴やユーザー属性をきちんと認識することも大切だ。
大前提として注意が必要なのは発信する内容だ。“コンテンツ”と聞くと動画や記事のようなある程度のボリュームを想像してしまうが、情報そのものもコンテンツになり得るし、1枚の画像でもコンテンツと言える。さらに大切なのは、その情報は企業からの一方的な“伝達情報”ではなく、あくまでユーザーにとって楽しかったり、役に立ったりする情報でなければならないという点だ。つまり、「楽しんでもらう情報を提供すること」自体が広告になるという発想が重要なのだ。ソーシャルメディア時代のマーケティングは、あくまでユーザーが主役である。まずはユーザーに、そのブランドならではの価値を提供し、世界観を楽しんでもらうことが大切だということを忘れてはいけない。その結果としてユーザーとのエンゲージメントが生まれるという順番だ。では、最近目立つサービスの特徴やユーザー属性、参考事例などを見ていこう。
Pinterest
注目度上昇中、ターゲットごとに訴求も可能
Web上で気に入った画像を気軽に集めることができる点が人気のPinterest。日本オフィスも今年4月に開設された。Pinterestが自らの魅力を「似た興味を持つ人々が実際に選んだピンを通して、趣味や好きなことについて発見したりするツール」と宣言しているように、ユーザー同士が画像や、ピンをコレクションするボードを共有でき、好きな画像も探しやすい。操作もシンプルで、インターフェースも美しく …