広告の運用から事業の変革・創造へ
今年4月より、34歳の金澤大輔氏が代表取締役社長に就任したオプト。2013年にネット広告取扱高で国内1位となった同社だが、デジタルが広告だけでなく、マーケティングさらには企業全体のイノベーションの起爆剤となっていく中で、マーケティング活動のデジタルシフトを促すパートナーとなるべく事業モデルを大きく転換しようとしている。しかし金澤氏は「マーケティングの手段は時代に合わせて変わるが、売上げに直結するマーケティングという当社の事業ドメインは創業以来、今も変わらないもの」と話す。
事業に貢献するマーケティング支援を続ける中で、同社が培ってきた強みとは適切なKPIの設定、効果の可視化、効率・効果を高め続けていくためのPDCAサイクルを回していく運用のナレッジだ。金澤氏は「オプトは運用に強いと言われてきたが、これまでは企業の担当者が抱える目の前の目標を達成するため、ネット広告の運用がメインとなっていた。しかし、ここ数年で当社に寄せられる期待が顧客の獲得だけでなく、LTVの向上、つまりは顧客の育成にまで広がっている。今後は、マスも含めた広告、さらにサイト、CRMやコールセンターなどのリアル接点も含めた一気通貫のマーケティング活動を支援するパートナーとしての存在感を高めていきたい」と話す。
こうした過程の中で社員に求めるスキルも“ネット広告会社”時代から変わりつつある。特に力を入れるのが、消費者理解だ。「デジタルの領域では消費者行動をデータというファクトでロジカルに分析しがち。リサーチ事業を立ち上げたが …
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