急成長する女子プロ・アマスポーツ界に 熱い視線を送る米国企業
マーケティングリサーチ会社のスポンサーユナイテッドは、2024年2月、「米国のプロ女子スポーツ界のスポンサーシップ数は前年対比22%増※1」というデータを発表した。アマチュアスポーツ界においても、3~4月開催の「NCAA女子バスケットボールトーナメント(通称マーチ・マッドネス)」は異例の盛り上がりで、米国女子スポーツ界は今、企業の大きな関心を集めている。
米国広告マーケティング事情
新たな手法やテクノロジーなど、米国企業が取り入れ始めている最新のマーケティング実例を現地よりレポートする。
バドワイザー「Friends Are Waiting」
幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた、一匹の犬と飼い主の青年。ある日、「ちょっと出掛けてくる」と、飼い主が友人たちと外出する。家で淋しそうに待ち続ける犬の姿に、「ある人にとって、待つ時間は永遠に終わらない」のテロップが重なる。一夜明けて帰ってきた飼い主は、「昨夜は飲んだから帰れなかった」と愛犬に話し掛ける。「待っている友人のためにも、飲酒運転はやめましょう」というバドワイザーからの強いメッセージだ。
フェイスブック、ツイッター、ユーチューブなどに掲載したビデオが瞬く間に世界中でシェアされ、ネットユーザーの会話は止まらず、自社サイトへのトラフィックは倍増する─そんなバイラルビデオは企業にとって夢のような話。しかし、バイラルコンテンツをまとめて紹介するサイト「Upworthy」によると、再生回数が100万回を超えるバイラルビデオは全体の0.3%しかなく、ほとんどが失敗に終わっているという厳しい現実がある。“インターネット版宝くじ”とも呼ばれるバイラルビデオ。成功のためには何が必要なのだろうか。
オンラインビデオ制作会社Pluto TVとデジタルマーケティング会社Ciplexの創設者であるイリヤ・ポージン氏は、フォーブス誌に「ビデオをバイラル化させるために留意すべき6つの点」を挙げている。まず…