生成AI広告、TikTok規制法、X離れにブルースカイ 2025年の米国・マーケティングはどこに行く?
ここ数年の人工知能(AI)の発達により対応を迫られている米マーケティング業界。2025年はどのような年になるのだろうか。
米国広告マーケティング事情
新たな手法やテクノロジーなど、米国企業が取り入れ始めている最新のマーケティング実例を現地よりレポートする。
バドワイザー「Friends Are Waiting」
幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた、一匹の犬と飼い主の青年。ある日、「ちょっと出掛けてくる」と、飼い主が友人たちと外出する。家で淋しそうに待ち続ける犬の姿に、「ある人にとって、待つ時間は永遠に終わらない」のテロップが重なる。一夜明けて帰ってきた飼い主は、「昨夜は飲んだから帰れなかった」と愛犬に話し掛ける。「待っている友人のためにも、飲酒運転はやめましょう」というバドワイザーからの強いメッセージだ。
フェイスブック、ツイッター、ユーチューブなどに掲載したビデオが瞬く間に世界中でシェアされ、ネットユーザーの会話は止まらず、自社サイトへのトラフィックは倍増する─そんなバイラルビデオは企業にとって夢のような話。しかし、バイラルコンテンツをまとめて紹介するサイト「Upworthy」によると、再生回数が100万回を超えるバイラルビデオは全体の0.3%しかなく、ほとんどが失敗に終わっているという厳しい現実がある。“インターネット版宝くじ”とも呼ばれるバイラルビデオ。成功のためには何が必要なのだろうか。
オンラインビデオ制作会社Pluto TVとデジタルマーケティング会社Ciplexの創設者であるイリヤ・ポージン氏は、フォーブス誌に「ビデオをバイラル化させるために留意すべき6つの点」を挙げている。まず…