新しい手法であるがゆえ、ネイティブアドを巡っては、定義やルール設定など、様々な議論に事欠かない。中でも、ネイティブアドの将来を占う上で避けて通れないのが「ネイティブアドはユーザーに受け入れられるのか」という議論だ。
広告界では話題になっている「ネイティブアド」も、一般ユーザーには浸透していない。また、約8割のユーザーが「騙された気分になる」とし、「ストレスを感じる」「嫌悪感・不信感を持つ」という意見も多く、現状ではネガティブが回答が目立つ。
ネイティブアドは「騙された気分になる」?
「ネイティブアドはユーザーに受け入れられるのか」という議論の一つの象徴として、広告界でちょっとした話題になったリサーチレポートがあります。「今、話題のネイティブアドは『騙された気分になる』」というタイトルでリリースされたそのレポートは、ジャストシステムがスマートフォンを利用している男女を対象にリサーチを実施したもので、「ネイティブアドをクリックしたユーザーの約8割が『騙された気分になる』と回答した」と発表しています。もちろん、このアンケートに回答しているのが、そもそもネイティブアドとは何かを認識しているユーザー全回答者のうちの35%弱であり、ネイティブアドを知らない65%の人は対象外のようなので、ある意味玄人の回答と見ることもできる点には注意が必要です。
ただ、いずれにしても、ネイティブアドがよりネイティブになり、コンテンツと同化していくことで、従来のコンテンツと明確に区別された場所に掲載されていた通常の広告に比べると、「騙された気分になる」リスクをはらんでいるのは誰もが感じるところでしょう。ここでは、ユーザーを騙された気分にさせないためのポイントについて考察したいと思います。注意すべき重要なポイントは三つあります。
(1)広告であることを明示する
一つ目のポイントは、あまりに当然の話ですが「広告であることの明示」がされているかどうかという点です。残念ながら、既に一部ネット上の議論においては…