企業の命運をも左右
これからは利用体験の時代
ここ最近の市場動向を見てみると、ヒットしている商品やサービスに一貫した共通性があると考えることができます。ハードウェア、ソフトウェア、サービス業に関わらず、さまざまな業界にて商品力だけでなく、顧客に対して最もふさわしい利用体験を提供することが必要とされているのです。例えばアップルの製品は、ハードウェア自体にも魅力がありますが、それを利用したユーザーがその利用体験を通じて得られる豊かな時間が最終的な満足度につながっています。
テクノロジーの熟成によりプロダクトをスペックや性能で選ぶ時代が終焉を迎え、利用した際に具体的に「何を得られるか」が、プロダクトの成功を左右する最も重要なファクターになってきています。それは言い換えると、商品自体にお金を払う時代が終わり、ユーザーは“経験”に価値を見いだすようになったとも言えるでしょう。
全てのプロダクトがユーザーへの価値を提供するための「サービス」に変わってきています。そして、優れたサービスを提供するには、おのずと優れた顧客体験を提供する必要があります。これからはプロダクトの種類や内容に関わらず、どんな商材でも顧客に提供する利用体験=ユーザーエクスペリエンス(UX)こそが、顧客満足度をアップさせるための最重要課題になるのです。