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日本におけるCMOのあり方を考える

味の素「丸鶏がらスープ」が脱・中華戦略を掲げた理由

味の素

中華調味料限定のイメージを払拭し、さまざまな用途に使える調味料として、新しい価値を創出した味の素の「丸鶏がらスープ」。女性情報誌『Mart』とコラボした夏季限定パッケージや小冊子などで、例年落ち込む夏場の業績を回復するなど、市場拡大に貢献したコミュニケーション戦略を探った。

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左はオリジナルのパッケージ。右は『Mart』と開発した夏用パッケージ。ビジュアルを「さっぱり冷製スープそうめん」に変更。

新規ユーザーを獲得する脱・中華戦略

鶏がらスープの市場規模は年間約80億円に上る。中長期・短期的に見ても年々市場が伸長しており、ほとんど動きの少ない調味料カテゴリーにおいては稀な優良マーケットに成長している。その中でシェア6割を占める味の素の「丸鶏がらスープ」は、さまざまなコミュニケーション施策により市場全体を牽引している。

販売と商品開発のマーケティングを兼任しているのは、食品事業本部の谷口基氏。「丸鶏がらスープ」の特長についてこう語る。「丸鶏をじっくり煮出した、コクがあるのにあっさりとした味わいであること。また独自の製法により実現した細かい顆粒であるため、熱湯はもちろん水にもすぐ溶けるところです。顆粒が非常に細かいので、天然素材のようなやさしい印象があり、ささっと料理に加えるだけで鶏がらスープのうま味が広がり、スープはもちろん、炒め物や下味付けなどの味を調える用途にも使えます」。

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