
開局20周年アニバーサリーイヤーのキックオフイベント「ZIP-FM 20th ANNIVERSARY ZIP SPRING SQUARE」の模様。
名古屋を拠点とし、今年で開局20周年を迎えたZIP-FM。
3年前から当局で指揮をとる稲葉功氏に、自動車文化が根強い名古屋エリアのメディア環境、そして同社の戦略の「今後」を聞いた。
ZIP-FMに入る前、私はトヨタ自動車のIT営業部に所属していました。部門のミッションは、ETCの普及促進や携帯電話の販売支援。営利を目的としない部門で、事業部単体では赤字スタートでした。その後の会社方針の変更(営利事業化)により、まず直下利益で黒字に転換させ、7年連続増収増益に。その後、ZIP-FMに移籍しました。
現職に就いた3年前、ラジオ広告の売上は下降の一途をたどっていました。そこで私は、新規事業をつくり、新たな収益源を確保しようと考えたのです。いくつかの計画を立て実行しましたが、充分な成果を上げるまでには至っていません。今年中には、音楽のプロデュースやアーティストのマネジメントを手掛ける子会社を設立する予定で準備を進めています。これまでメディア企業は、広告主からお金をいただいて事業を展開するケースが多く、自らリスクをとって事業を推進していく姿勢が弱かったように感じます。失敗を前提にはできませんが、新しい挑戦なくして今後の成長はあり得ません。