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専門メディアの現場から

歴史をタイムリーな視点で切り取る『歴史街道』

PHP研究所『歴史街道』

業界ごとに存在する数多くの専門メディア。広報担当者にとっては、メディア対応の登龍門となることも多いでしょう。その編集方針やヒット企画、注力テーマを聞き、関係構築のヒントを探ります。

武将二人の心中をそれぞれ推察
10月号の関ヶ原と真田信繁についての特集では、関ケ原で両軍が激突するまでの折々、家康と三成がそれぞれどのような思いでいたか、年表・地図とともに描いた。

NHK大河ドラマ『真田丸』の人気はもとより、最近では9月に公開した映画『超高速!参勤交代 リターンズ』や、コミックス4巻までの累計発行部数(2016年3月時点)が240万部を突破した漫画『ドリフターズ』(少年画報社、平野耕太著)など、歴史を題材にした作品が人気を集めている。

PHP研究所の『歴史街道』は、今を生きる私たちが歴史を参考書に「活かせる歴史」「楽しい歴史」を学べるよう、1988年に創刊した。最近では11月号で『ドリフターズ』のテレビアニメ放送開始に合わせ、題材となった武将「島津豊久」の特集を組んだ。このほかAKB48のメンバーが登場する連載も。各県の偉人について日本史講師・河合敦氏から講義を受けるという内容で、切り口は幅広い。

家康と三成の心情まで推察

10月号では、ちょうど大河ドラマ『真田丸』が関ケ原の合戦を描く時期にあたり、石田三成を演じる俳優の山本耕史へのインタビューを掲載するなど、タイムリーな話題を取り上げた。

さらに「なぜ戦ったのか?関ケ原までの七つの転機」という記事では「朝鮮出兵」「上杉征伐」「秀吉死去」など、転換期に徳川家康と石田三成がそれぞれどのような気持ちでいたのかという心情を推察し、年表・地図とともに示した。「家康の思い」「三成の思い」を描くことで、決断時の人の心の揺れをリアルに表現する。「史上の人物の思いと行動を伝え、現代にも通じる人の生き方を探るのが当誌の方針です」と辰本清隆編集長は語る。

内部に眠る情報が欲しい

様々な時代・地域を扱うため …

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