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匿名記者が明かす残念な広報対応

「タイアップじゃないのに取材先から大量の赤字が……」女性誌編集部のあるあるお悩み

記者と広報は、なぜすれ違う?第一線で活躍するメディアの記者に本音で語ってもらいました。

女性向け生活誌、女性ファッション誌の編集として働いて、10年以上。私たちの仕事はメーカーの広報担当をはじめ、PR会社やアパレル企業のプレスの方とも関わりが深く、皆さんのおかげで雑誌が成り立っていると言っても過言ではありません。もちろん、日ごろは感謝の思いでいっぱいなのですが、中には頭を抱え、深くため息をつきたくなることも。今回はそんなトホホな広報さんの話をしたいと思います。

売り込み先の雑誌、読んでいますか?

まずは女性生活誌の編集部に在籍していたときの話です。PR会社の20代女性・Aさんは、初めての来社。とある化粧品を雑誌で取り上げてほしいと、連絡をもらいました。「この化粧水は防腐剤、界面活性剤が無添加でお肌が敏感な方にはぴったりなんです」「〇〇という有効成分が贅沢に含まれていて……」という説明が続きますが、ここで私は考えます。この商品、どんな企画で取り上げよう? Aさんは「スキンケア企画でぜひ!」と提案してくれますが、私はため息。なぜなら、スキンケア企画では数字がとれないため、久しく実施していなかったのです(女性誌なので、必ずあるだろうと考える気持ちも分かるのですが……)。

また、最新号を見せると「へぇ、こんな企画をやっているんですか!」。私は心の中で再び、はぁ……。Aさん、1年分のバックナンバーを読んで来てください、なんて言いません。だけど、売り込みに来るのなら、せめて最新号は読んできてほしいなというのが本音。ページをめくりつつ“夏に起こりがちな生活トラブルの企画か~! ここで少しお肌の話が出てるし、この流れで商品紹介はできないのかな……? 同じような企画、秋冬でもやらないか聞いてみよう!”なんてイメージしながら訪問いただけると …

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