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ご当地キャラ博士が解説!ヒットのツボ

2年目を迎えたイベントから分析する、地方イベントへの支援と代価

野澤智行(アサツー ディ・ケイ)

プロモーションや地域振興など、目的に応じた企業や行政団体によるキャラクター活用事例と、ヒットを生み出すポイントについて、キャラクタープロモーションの第一人者・野澤智行氏が解説します。

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10月11日、船橋市地方卸売市場での「船橋市場だョ!全員集合2015」メインステージでの決勝戦参加キャラによる撮影タイムの様子。「ふなっしー」(千葉県船橋市)、「モリスケ(モーリーズ)」(ダイナム)、「ピカエル」(スマイルデンタルクリニック)、「ゴーヤ先生」(京都府福知山市)、島田裕二レフェリー、MC“あいちぃ”こと横町藍が登場した。

身の丈に合ったイベント運営へ

2015年10月11日、千葉県船橋市地方卸売市場(以下、船橋市場)にて全国各地のご当地グルメやキャラが集まるイベント「船橋市場だョ!全員集合2015」が開催された。前年に続き、中核スタッフとして参加した立場から現場レポートを記しておきたい。

前回は、寄り合い所帯ゆえの調整不足でトラブルが続出するも、約5万の来場者、飲食や物販の売上の好調、テレビニュースだけでも約4000万円分の露出効果獲得など、充分なインパクトを残した。今回は、
(1)全国産地から船橋市場への直接出荷ルートを増やす
(2)船橋市場でなければ買えない商品を増やす、
といった市場価値向上を目的に、人気キャラクターに加え、地元産品をPRできるキャラを優先して募集。ご当地PRタイムや各地産品PRコーナーも用意したところ、新たな取り組みとして総じて好評を博した。

気を配ったのは、どう身の丈に合ったイベント運営をするか、である。中核市で日本最大の人口62万人を超える船橋市であるからこそトップダウンによる鶴の一声や一点突破は困難で、公的予算に頼らず運営するには、明確な優先順位付け、選択と集中が必要だ。今後も市場発展の応援団として協力してくれそうな遠方のキャラ団体に謝礼を可能な限り用意すること、前回多発した連絡体制不備によるトラブルを未然に防ぐことが運営側に課せられた使命であり ...

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