忖度なきイノベーションで独自色を打ち出し成長を目指す
経営者の「プレゼン力」を診断。声・表情・身振り・ファッションといった視点から毎号、分析します。
プレゼン力診断
経営者やPRパーソンの「プレゼン力」を診断するコーナー。声・表情・身振り・ファッションといった視点から毎号、分析します。
ディズニープリンセス仕様の「ジョア」発売
ヤクルト本社は5月8日、東京・新橋のヤクルトホールで1970年発売のヨーグルト飲料「ジョア」のディズニーデザインパッケージおよび新CMの発表会を開催した。根岸孝成社長(写真右)、ウォルト・ディズニー・ジャパンの中澤一雄氏(コンシューマ・プロダクツ ゼネラルマネージャー、同左)のほか、CMキャラクターの剛力彩芽がシンデレラ風の衣装で登壇。
最初に登壇予定の会長が突然の欠席。広報として対応が難しい場面だ。冒頭の挨拶は、根岸孝成社長によるお詫びと会長メッセージの代読から始まった。恐らく「まず会長の欠席をお詫びするのが礼儀」との判断なのだろう。同様の判断をする企業も多いかもしれない。確かに誠実さは伝わった。しかしプレゼンを聞きながら、「聴衆の視点では、別シナリオもありえたのではないか」と思えた。
プレゼンでは最初の15秒がゴールデンタイムであり、聴衆は「今日、トップはどんな話をするのか?」と注目する。経営者のプレゼンでは自分のビジョンを相手に伝えることが求められるが、他者の文章の読み上げでは気持ちは伝わらない。トップの志やパッションを伝えるせっかくの貴重な機会だ。臨機応変にプレゼンの構成を変更し、最初に根岸社長のメッセージを語り、お詫びをその次か、あるいは最後に移動することで、より効果的にトップのメッセージを伝えることもできたのではないだろうか。
質疑応答では4人の部長が登壇。そつのない応答ぶりではあったが …