融資求めるメールも漏えい
2月末に無料翻訳サイトからの情報漏えい事件が大きく報道されたことはご存知でしょうか。翻訳内容だけでなく、人や企業が特定できる内容までが含まれており、ネット上で誰にでも見える状態にあったのです。本連載第1回では、日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)が実施した情報漏えい事故調査報告から、人為的ミスによる漏えい事故が8割にも上ることをお伝えしました。無料翻訳サイトの事故は、従業員の過失やうっかりミスなど、ヒューマンエラーに起因したものだったため、今回はネット利用における情報漏えい事故と、人為的ミスについて紹介します。
今回、翻訳した内容が外部に公開されていたのは「I Love Translation」という無料翻訳サイトでした。報道によると、漏えいが確認できたのは、約30件あり、個人間のメールのやり取り、中央省庁や大手メーカーの業務メール、銀行の顧客情報のほか、弁護士と依頼者間のやり取りメールなどが含まれていたそうです。公開された銀行のやり取りでは、運用資金の再融資を求める内容も含まれていたとのこと …
あと80%