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創刊10周年記念特集「理想のPRを創造する」

カルビー・松本晃会長が語る 「広報は攻めと守りの要」

営業利益が過去最高を更新するなど、好景気の波に乗るカルビー。同社の松本晃CEOは「企業のイメージを高め、利益を追求する上で、広報の役目は重くなっている」と、広報活動が近年ますます重要性を増してきていると強調する。

    女性の幹部登用を積極的に推進

    ダイバーシティの取り組みについて社員からの質問に答える松本会長。同社では2014年、2015年と2年連続で、経産省と東京証券取引所の「なでしこ銘柄」に選ばれるなど女性の幹部登用を積極的に推進している。

カルビー 代表取締役会長兼CEO 松本 晃氏(まつもと・あきら)
カルビー代表取締役会長兼CEO。1947年生まれ。京都大学大学院修了後、伊藤忠商事に入社。ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル代表取締役社長、ジョンソン・エンド・ジョンソン代表取締役社長、最高顧問などを経て、2009年より現職。

企業評価を上げる危機管理術

─御社の2014年4~12月期は連結営業利益が前年同期比24%増の過去最高を更新されました。2009年の会長兼CEO就任以来、増収増益を続けてきた松本会長から見て、近年経営における広報の役割はどのように変化したとお考えでしょうか。

「広報は攻めと守りの要」と考えています。世間が生産者主権から消費者主権へと移り、すべてにおいて消費者視点に立たなければ物事がうまく運ばなくなりました。また、企業の攻めの部分を担う広告宣伝は、かつてのように高い費用対効果を得るのが難しくなっています。それは、主権を得て賢くなった消費者が、企業が費用を払って制作する広告に対して懐疑的になり、より客観的な情報を求めるようになったからです。会社のイメージを高め、利益を追求するうえで、広報の役目は重くなっています。

守りの広報、すなわちクライシスマネジメントもますます重要になってきています。不測の事態が起きた場合に、対応によっては問題が実体以上に大きくなってしまうリスクもはらんでいます。逆に優れた広報対応によって …

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