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「伝わる」文章術

文書ミス防止は危機管理の基本、校正・校閲ミスを防ぐポイント

木下彰二(共同制作社 代表取締役社長)

あらゆる制作物の品質管理に欠かせないスキル、それが校正・校閲力です。ひとつのミスが命取りとなり、企業の株価下落や信頼を失う事態を招くことも……。「危機管理」の一環として、万が一のミスを未然に防ぐ方法を確立しておきましょう。

7割以上が「ヒヤリ体験」あり

今回の広報担当者を対象としたアンケートでは、「文章力」のみならず自身の「校正・校閲のスキル」について自信の有無を聞いたところ、45.7%が「自信あり(自信がある/まあまあ自信があるの合計)」と答えている。

その一方で、「校正漏れや誤字脱字などのミスにより、ヒヤリとした経験・あるいはクレームやお詫びなどに発展した経験はありますか」という質問については、72.2%が「ある」と回答。自信の有無にかかわらず、7割を超える担当者が何らかのミスによって冷や汗をかいた経験があるという実態が浮き彫りになった(図1)。

「謝る」「訂正記事を出す」「反省文を書く」など対応は各社各様だが、社内外に誤った認識が流布したり、エンドユーザーの行動を左右したり、時には株価下落など企業価値がダウンするような事態が起こる可能性もゼロではない。ミスを未然に防ぐ方法を確立することが最重要課題である。

約300人の校正者が登録するプロダクション・共同制作社(東京・千代田)の木下彰二社長によると、「金融や製薬会社など専門用語が飛び交う企業では、分厚いマニュアルをしっかり作成しているケースもあるが、最低限の基準として …

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