
おから、ピーナッツ、にんにく、玉ねぎを煮込み、
ごま油やラー油、酢を混ぜ合わせて餃子の味を再現した。
PRのポイント(1)
“ネタになる”商品開発
商品開発は、マーケティング担当とデザイナーも交えたチームで進めている。「肉不使用」「日光名産の湯葉をつくる過程でできたおから」といった、話題になる要素を商品に取り入れたほか、パッケージデザインも工夫。売り場で目を引くよう、あえて発色の良い黄色を使用した。
栃木の知名度向上が狙い
栃木県宇都宮市といえば、言わずと知れた餃子の街だ。近年は静岡県浜松市と餃子消費量日本一を争い、市内には数々の名店が立ち並ぶ。週末ともなれば県内外からその味を求め、観光客が有名店に列をつくる光景はおなじみだ。そんな餃子の味を再現した調味料「かけるギョーザ」が今、売れに売れている。2014年6月の発売以来、数々のテレビや雑誌で取り上げられ、わずか4カ月で約10万個を売り上げるヒット商品となったが、早期の話題化の裏には、綿密に練られたPR戦略があった――。
「かけるギョーザ」を生産しているのは、栃木県宇都宮市の総合物流会社「ユーユーワールド」。輸出に関連する通関業や販売支援、人材派遣まで幅広く担っており、栃木県の産品を世界に届けている。2012年12月からは“栃木ブランド”を実際に味わってもらい、質の高さを体感してもらおうと、外食産業に注力。第一弾として、香港で県産品にこだわったレストラン「栃木屋」をオープン。2013年4月には「海外から日本に来るお客さまにも、栃木の味を楽しんでもらいたい」と東京都内にも「銀座栃木屋」を開店した。
精力的に海外展開を進める一方、課題となっていたのが ...