国や地域が変われば、PR活動もメディア事情も変わる?2011年の中国支社設立以来、アジアでのPRビジネスを拡大中のベクトルでアジア事業を統括する長谷川氏、草場氏が指南します。
記者が取材に遅れてくるのは当たり前!?
記者発表会の開始時間にもかかわらず、プレス席はガラガラ。それでも素知らぬ顔で発表会は進んでいく─。「アジアのメディアはとにかく集まりが悪い。時間にルーズという気質と、交通網が未発達で渋滞が日常茶飯事だからという事情もあります」(長谷川氏)。
しかし会の後半になるにつれ、記者が徐々に集まってくる。そんな事情を知らずに立ち合う日本企業の担当者はついヤキモキしてしまいがち。ちなみに記者自身に「抜いた」「抜かれた」といった競争意識がないため、独自ネタを書こうといったモチベーションが日本と比べると格段に低いそうだ。
スケジュールはあらかじめ余裕を持って発注しておくのが吉。
「発注したバックパネルの色が、違う!」─日本では絶対にありえない、こんなひどい有様。残念ながら、アジアでは珍しくない光景だそうだ。終わってしまえば笑いごとだが、当事者からすれば由々しき事態である。「こういうミスを想定して、とにかく納品は早めに、余裕をもって伝えること。現地スタッフに資料作成などを指示する際も、早めの締切を伝えておくようにしていますね」(草場氏)。
さらに言えば、仮に仕事の納期や締切を守らなかった場合 ...
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